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何度確認しても記憶に残らない それは強迫性障害の症状ですよ

こんにちは。鈴木です。

 

私は毎日自宅の鍵をかけたかどうか記憶がありません。

「さっきやったばっかりなのに」とちょっと不安になりますが「いつものこと」と無視して外出しています。

私はぼーっとしながらいろいろやっているのでこうなりやすいんです。

 

いくら確認をしても記憶に残らない。

記憶がないけれど、誰かに迷惑をかけたような気がする(チカン、殺人、ケガをさせるなど)。

リビングにいるんだけど、記憶がないうちにトイレに行って便器にさわったのではないかと不安。

記憶がおかしくなっているように感じる人いませんか?

これも強迫性障害でよくある症状です。

記憶障害だと思っちゃう人がいます。違うので注意してくださいね。

 

今回は記憶がないと思って確認してしまう場合の対処法についてご紹介します。

 

 記憶をたどろうとすると不安は強くなる

記憶がないタイプの強迫行為でよくあるのはこれらのパターン。

・記憶をたどろうとする

・何度も確認する

・確認したい対象の写真を撮る

・「私今ここにいたよね」「何も触ってないよね」と誰かに確認する

・触ったのでは?と思うだけで手洗いをする

・スマホでいつどこにいたかをメモする

・「大丈夫。そんなことしてない(または確認した)」と言い聞かせる。

・苦手な場所を避ける

これらのことをやっているとどんどん悪化しますのでご注意ください。

 

 

 対処方法は怖いことをどんどんしていくこと

記憶関係の症状の対処の仕方は、他の症状と同じです。

①不安なことをあえてやる

②安心させる行為(強迫行為)はしない

この2つをやることで不安に慣れていくと良いのです。

 

①は「不安なことが起こってしまうのでは?」の疑問形から「不安なことをもうしてしまった」と断言し、最悪のストーリーを考えます。

「コンセントを抜いておらず、火事になっていろんな人に迷惑をかける」

「便器の中に手をつっこんだ」

「けがをさせてしまった」

そうすると、いや~な感覚が出てきます。

その嫌な感覚に慣れていくことで考えがあってもやりすごせるようになります。

不快ですが危険なものではないのでここを乗り切れるかどうかがカギとなります。

 

もう少し軽い感じでやってもいいですけどね。

「はいはい。強迫さん。便器の中に手をつっこんだね。あーそうだね」とか。

 

②は自分がこれまで安心のためにしてきた行動をしない、ってだけ。

 

あとは不安やモヤモヤを持ちながら今やるべきこと(外出、テレビ見る、読書する、遊ぶなど)をしていきましょう。

 

 不安で何にも集中できないと思った時の対処法

①と②を実行すると、不安はもっと強くなります。

強迫は議論してくれなかったり無視されたりすると声が大きくなるんです。

「自分の言うこときいてくれー。そうじゃないとひどいことおこるぞー」って。

うるさいから何かやっていても集中できないでしょう。

集中できないからといって行動をやめると強迫にとらわれるだけ。

よくよく考えると行動に集中できないから強迫の不安に集中するっておかしなことです。

だから集中しないままでよいので次の行動をやり続けましょう。

これものすごく大事なポイントです。

強迫性障害の人は一点に意識を集中しない方がよいと言われていますよ。

 

 

 強迫観念の扱い方

「確認しないで我慢する」だけになりがちです。

それだとなかなかうまくいきません。

自分から怖いことをやっていくのが克服のコツ。

 

出てきた強迫観念についても「出てちゃった」と残念がるより、「ウェルカム」とした方が良いです。

イメージは「はいはい、強迫さんいらっしゃい。ゆっくりしていってください。私はやりたいことあるのであなたと話はできませんけど」。

嫌々やっているとストレスが大きくなります。だったらウェルカムにしたほうがストレスは減ります。

そもそも強迫の治療は強迫観念が出てこないようにすることではなく、出てきてもやりすごせるようになる練習です。

ある意味強迫観念に出てきてもらわないと治らないワケ。

だから治るためにはウェルカムにしたほうがよいのです。

 

参考記事

強迫を我慢するだけではダメ 調子に左右されない方法

 

不潔強迫の人は、怖い場所を直接触る練習を忘れないようにしてください。

本物の恐怖になれていかないと、苦手意識は克服できません。

不潔強迫克服方法はこちら。

・手洗いがやめられない人へ 洗浄・不潔強迫の治し方

 

確認強迫・加害強迫系の人はこちらの記事を参考にしてください。

人にケガをさせてしまったか不安 確認・加害強迫の治し方

 

 

 記憶がなくてもやりすごせるようになりましょう

「こんなことしたくない。やったかどうかの記憶に残るようにすればいいだけなんだ」

「自分の不安は本当に実現するかもしれない不安なんだから確認はすべきだ」

と、記憶に残るためどうすればよいか?となるかもしれません。

強迫のワナにはまってますよー。

一時的な安心はあっても、また不安になります。

 

よく「治ったら記憶に残るようになりますか?」と聞かれます。

記憶に残っているかどうかにこだわっているうちはよくなりません。

冒頭に書いたように私も鍵をかけた記憶は毎日ありませんが、問題なくすごせています。

強迫性障害じゃない人って鍵をかけた実感がいつもあるわけじゃなく、記憶があるかどうか自体を気にしていないんですよ。

記憶がないことは不安でしょう。

しかし、確認しないまま日常生活をつづけていくと、不安の度合いは低くなってきます。

そうすると記憶があるかないかは、それほど気にならなくなくなります。

記憶があるかどうかにこだわらなくなってきた時が良くなっているといえるでしょう。

 

参考記事

安心する理由を考えても強迫は悪化するだけですよ
一人ではなかなか解決できない人はカウンセリングでご相談ください。

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