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なぜ強迫性障害の治療は普通の人でもやりたくないことをするのか?

こんにちは。鈴木です。

 

強迫性障害の治療って普通の人でも嫌だなぁって思うことやってもらうことが多いです。

その時によくでる疑問。

 

汚いものに触れるようになりたいわけじゃないんです。手も普通の人程度に洗えるようになりたいでけです。

似たようなものでこちらも。

一回で確認してそれで「確認できた」ってなりたいだけです。どうしても普通の人でもやらないことしなきゃいけないんですか?

 

以前のようになりたいだけ。

普通になりたいだけ。

なのにどうして行動療法は汚いものに触るとか、確認をしないとかしなきゃいけないのでしょうか?

 

 

治すためと思って割り切ったほうがいいですよ

 

色々理由はありますが・・・

単刀直入に言えば、そうしないとなかなか良くならないから。

そりゃ「普通の人程度に手洗いして、我慢しよう」「一回、ドアの確認して終わりにしよう」ってできればよいですよ。

そんな風にやってもなかなか良くなりません。

「普通程度の手洗いや確認で大丈夫」と考えたくても考えられず、手洗いや確認を繰り返すして悪化する病気なので。

強迫を治そうとしたときに多くの人がここでひっかかります。

良くなったと思えたとしても、後で良くなったり悪くなったりを繰り返すんですよ。

強迫ってなかなか良くならない・・・って人は心当たりがありません?

中途半端に我慢してももっと強迫行為をやりたくなるだけ。

 

普通以上に練習して不安に慣れていくことによって普通程度の手洗いや確認をしても大丈夫になってくるのです。

 

もちろん、いきなりど~んと普通の人でも嫌がるような難しいことはしなくてOKです。

まずできそうなことからコツコツやってスタートしていくことが大事。

「どうせそんな難しいことやれないし」ってあきらめないほうがよいです。

 

私も好き好んで、イジメのように「汚いものに触りましょう~」「確認せずにそのままいきましょー」とかいっているわけではないので・・・。

よく「鈴木さんってSですよね」って言われます(笑)

そんなことないんですよー。いじめっ子でもないですよー。

 

本当はもっとやさしい方法があればいいですけどね。

世界中どこを探してもないんです。あったらご紹介します。

催眠でパッと良くなることもありません。

○○式で良くなることもありません(○○式ってどうなんですか?ってのも良くある質問です。そもそも○○式っていうのは全く科学的根拠がないのでおすすめはしません)

 

短い手洗い、一回の確認でおさめようとするためには、一旦、普通以上のことをしていくことが必要なんです。

良くするためと思って割り切ってやりましょう。

 

こちらの記事も参考になるかも。

確認しなかったあと、本当に何かあったらどうするの?

安心する理由を考えても悪化するだけですよ

 

ちょっとしたアドバイスはツイッターでつぶやいてます。

ツイッターはこちら。

時々質問にも答えてますよー。

私はこうして強迫性障害が良くなった!本人インタビュー

こんにちは。鈴木です。

 

本当に強迫性障害は良くなるの?

どんな風にして良くなっていくんだろう?

良くなったらどう思うんだろう?

 

こんな疑問には、やはり良くなっているご本人から聞いたほうが説得力ありますよね。

良くなっていった方にインタビューしてみました。

まだ治療の途中ですが、ご本人からの了承が得られましたのでご紹介します。

 

帰宅するのに確認で何時間も帰れなかった日々

Cさんは、数年前から車に乗っていると「誰かにぶつかったのでは」と考えて、現場に戻るようになっていきました。何度戻っても安心できず帰宅するのに何時間とかかっていました。

車で戻ると不安になるため歩いて確認しにいくように。そのうち歩いていっても「自分が邪魔をして車が事故にあっているのでは」と、確認するように。

帰宅すると車のへこみを確認。そして事故があったかどうかネットや新聞で確認。

道を歩いていても「誰かを突き飛ばしたのでは」と階段やエスカレーター、駅のホームなどを確認。特にお年寄りや子どもとすれ違うと不安で仕方なかったそうです。

自宅ではコンセント、水道、鍵の確認で外出に時間がかかっていました。

 

カウンセリングの経過

カウンセリングでは、基本的には頭の中では最悪のストーリーを考えながらその場を立ち去ることをしていました。

「誰かにぶつかったのでは」と不安になったら「ぶつかった」と考えてその場を立ちる練習。

道を歩くときは、人にぶつかるかもしれない不安になれるために大きく手をふって歩く、駅のホームを歩く、人混みを振り返らず歩くことをします。

少しずつやれるようになってきましたが「なかなか良くなっていない気がする」と自分ができているところを意識しにくい様子でした。

時々、強迫がぶり返すこともありましたが、車を運転しても戻らなくなり、道を歩いても戻ることは大分少なくなりました。

まだ戻ってしまったり、車のへこみをチェックしたりすることはあるものの、8ヵ月後には好きなことをやれるようになっています。

 

行動療法をやった感想

本人にインタビューしてみました。

どうして行動療法やろうかと思ったのですか?

 

Cさん:相談するまで5年くらいかかっていて。ホームページとかみて・・・素人なもので具体的なところがわからなくて。一人でやってちゃダメだこりゃと思って。

 あとクリニックとかは多いじゃないですか。遠くにはあったけれど電話でやっていただけたのは助かった。

最初自分でやろうとして、確認してしまった日に×つけたりしていた。そしたら×ばっかりに(笑)

 

 

治療はきつかったですか?

 

Cさん:思ったほどでもないですね。車でぐるぐるしたり、歩いて戻ったりしたことがなくなったんで楽です。

もうちょっとやらなくちゃいけないんだろうけど。避けることがなくなってきたかも。

 

 

 

以前はどんな感じだったのですか?

 

Cさん:車が不安になると確認するために昔はタクシーのって確認してなにやってたんだろうって。ガスとか水回りにいると動けなくなってたんで。見てダメなのに「ちゃんとしまってるかなぁ」ってみていました。今は何でそんなことをしていたがわからなくなってきました。

 

 

行動療法やってよかったなぁと思ったところは?

 

Cさん:(確認が)面倒くさいなぁって思えたのがうれしいんです。確認したいときはあるんでけど、ほかのこと次の瞬間考えだして、ちょっとすると(確認衝動が)なくなってきている。

あと落ち込まなくなりました。確認やったあと落ち込んだんですけど、カウンセリングでアドバイスされたように「こんなことあるよ」って思うことをしてみたら「気にしないって」思うようになりました。

 

 

コツコツやってきましたもんね。

 

Cさん:ちょっと足らないようなきがしますけどね。完璧じゃないけれど楽にはなりました。母親にも「いい感じになってきたね」って。

 

 

強迫性障害は良くなります!

Cさんは、ちょっと確認が残っています。もうちょっと練習が必要ですが、治療を始めた頃と比べると全然違うことをご本人も自覚しているようです。

行動療法について「思ったよりつらくなかった」と言っていますが、勇気が出なくてできないことなどもありましたので、大変なこともあったかと。

それでもコツコツやっていったので良くなってきました。

 

これから治療しようとしている人、治療中で頑張っている人も、コツコツやっていってくださいね。

 

こちらも良くなった人の感想です。洗浄・不潔強迫の方です。参考にしてください。

強迫が良くなった人に治療の感想を聞いてみました

 

行動療法受けたい!って思った方はこちらから

 

病院で行動療法を受けたいと相談した時によくある話への対応

こんにちは。鈴木です。

 

強迫性障害になった時に病院に行く人が多いと思います。

行動療法が一番有効な方法であることは研究で明らかになっていて、欧米では第一選択肢の治療法です。

しかし、日本ではなかなか行動療法受けられません。

病院に行ったら今の自分にとって最適な治療を選択してくれるだろう、ってのは実は微妙なんです。

強迫性障害の治療方針は行動療法をやっているところと、そうでないところでは大きく違います。

誤解を恐れずにいうなら、治療者の好みで治療方針が決まることが多いですね。

 

では、行動療法をやりたい!と思うと病院ではどのような受け答えをされることが多いのか?

実際に病院に行っているOCDのLINEグループ(OCDサロン)の皆さんにアンケートを取ってみました。

 

 

行動療法はダメと言われる

 

「行動療法が嫌いだから」「行動療法では良くならないから」「あなたには合わないから」って説明を受ける人がって結構多いと聞きます。

このように話す医療関係者は100%行動療法を専門的にやったことはありません。

当然行動療法で治した経験がないから、このように説明するのだと思います。

これはカウンセラーの中でも結構いるんです。

同業者から「強迫の人に行動療法やったけどうまくいったことがないんです」って相談されることもありますから。

 

「合わない」と言われた人でも、やってみると治ったってこともたくさんありますよ。

要はやり方と実行次第なんですよ。

 

あと行動療法をきちんとやっているカウンセラーと一緒に仕事をしたことないのでしょう。

一緒にやると治っていくのを見られるので考えが変わる医療関係者もたくさんいます。

世界中で結果が出てる方法なので。

私もあるベテランのお医者さんと一緒に強迫の人を治療していったとき「こんなに短期間でよくなるのみたの初めてだよ。本当によくなるんだね」って言われたこともあります。

 

行動療法嫌いの医療機関では、行動療法について正しい知識を得られることはないため、薬が希望じゃない人や、薬で良くならない人は、他でカウンセラーを探しましょう。

 

 

子どもには行動療法はできないと言われる

 

強迫性障害の行動療法は子どもにも有効なことがわかっています。

このためできないというのは間違い。

発達障害の子はできないという人もいますが、それも間違いです。

知らないか、治した経験がないだけです。

 

ただ子どもが乗り気でないのに、行動療法を無理やり受けさせようとしても難しいでしょう。

あと、なかなか勇気が出ない人もいますしね。

「あんなところ2度といくか!」となります。

親がまず行動療法について説明を受けにいって、やり方を教えてもらうなどした方が良いです。

 

 

まずは薬で落ち着かせてからと言われる

 

薬で落ち着かせてからがよい人もいるのは確かです。

しかし、行動療法は軽い人しか効かないと思っている医療関係者も多いです。

重めの人でも行動療法でできることはあります。

落ち着くかどうかというより、本人がやろうとする意思があるかないかの方が重要かと。

行動療法だけでよくなっていく人がたくさんいるのも研究でわかっています。

でもそこは教えてもらえません。

 

 

何も言われない

 

行動療法やってますよ、ってホームページに書いてあるけれどすすめられないってことあります。

複数お医者さんやカウンセラーがいる場合、行動療法やっている人にあたらないことがまず考えられます。

あと本を書いているような人もでも、本人は実際あまり行動療法やっていないってことも。

一応、自らどうかと聞いてみるとよいと思います。

でも、この変も好みが影響しているような気がします。

 

 

受けようと相談しても、受けることを勧められることは少ない

 

話を聞いていくと、行動療法について正しい説明を受けるのも苦労があるんだなぁという印象です。

せっかく行動療法受けたいと思っても、すすめられることが少ないですね。

日本ではどうしても薬をだけの治療になりがち。

しかし、薬が効かない人が多いのも事実。行動療法だけで良くなっていく人もたくさんいます。

強迫性障害は行動療法で改善する病気の代表格と言われています。

簡単に治るということではないですが、やればやるほど良くなります。

自分には得たい未来があるんだ!つらい治療法でも受けれるんだ!って覚悟があれば、行動療法を受けるタイミングかと。

 

それなのに患者さんの側が正しい知識をもっていないと一生行動療法にたどり着かないこともあります。

薬で行き詰まりを感じたら行動療法をやっているお医者さんやカウンセラーに一度相談してみるのも一つの手です。

確認しなかった後、本当に何かあったらどうするの?

こんにちは。鈴木です。

 

確認強迫の方からよくある質問です。

不潔強迫や縁起強迫の人も参考になるかと。

確認(強迫行為)しないで本当に何かあったらどうするんですか?その対処法を教えて下さい。そうじゃないと不安です。

 

 

何かあった時の対策を考えてるつもりが確認になってませんか?

 

鍵を確認しなくてもし本当に泥棒に入られたらどうするのか?
書類を確認しないで本当に大事なところを見逃していたらどうするのか?

 

本当にそうなったらどうするのか?をきっちりしてから挑戦しよう!ではダメなんですよ。

この質問自体が安心感を求めて確認しようとしている可能性があります。

この裏には「何かあっても100%大丈夫だって保証してください。そうじゃないと不安で挑戦できません」ってメッセージがあるっぽいです。

 

「万が一」を恐れて100%保証を求めているのが強迫。

理屈の上では「起こらない」ってことを証明なんかできないのです。

考えても「じゃぁ、この場合は?」などいくらでも不安なんか出てきます。

永遠に安心できることはありません。

 

ってことは、ずっと強迫に挑戦できないか、やれたとしても逃げながらの挑戦となります。

「本当に何かあったら困るから○○回は確認しよう」「フツーの人でもこれくらいはするから」とか。

このやり方は逃げながらの挑戦なので中途半端にしかよくならず、調子によって左右される生活となります。

多くの人が陥りやすいところです。

 

 

黄色信号は突っ込め!

結局、何かあったらその時考えるしかないんですよ。「そんな風に考えられない」って思いますよね。

ではどうすればよいか。

よくある誤解があって、確認強迫の練習ってのは「確認しなくても何も起こらないってことがわかる」ということではありません。

何かあるかもしれないし、ないかもしれないことを受け入れていくことが練習となります。

心の黄色信号は突っ込んでいきましょう。

ぶつかった時はその時考えるって恐怖ですよね。

その恐怖に慣れていくことで「何かあったらそのときに考えよう」に変わっていけるのです。

不潔強迫とか縁起強迫の人も一緒ですよー。

 

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