2016.09.04 | 洗浄・不潔強迫
トイレに行ったら手洗いがひどい不潔強迫の治療法
こんにちは。鈴木です。
不潔強迫の人にとって、難関の一つがトイレです。
便や尿だけでなく、水、勉強、壁、床、ドアノブなど様々なところがでしょう。
トイレは一番怖いという人も多いです。
ってことは、これを克服すると治るのも早くなります。
今回は不潔強迫の人はどうすればトイレを克服していけばよいのか?について。
治し方のキホン
まず不潔強迫の治し方の基本を振り返りましょう。
汚いと思うものにドンドン触れていき、汚さに慣らしていくことが治療です。
やり方はこの3つ。
① 汚いと思っているものに触る
② キレイにしておきたい場所に①の汚れを広げる
③ 手を洗ったり拭いたりしない
このどれが欠けても不十分です。
きっちりやることでほとんどの人がよくなります。
逆に「これくらいは普通の人でもやるし」とすると、よくなっても悪化します。
詳しくはこちらの記事を参考にして下さい。
ではこの3つについて説明していきます。
①トイレで触りたくないものを触る
あたたにとってトイレで触れたくないものはなんでしょうか?
ドアノブ、壁、床、便座など色々ありますよね。
それに触りましょう。
触り方は、手全体をしっかりつけます。
イメージとしては、自分の手を雑巾のように考え、床とか便座を拭く感じ。
その時に起こるいやーな感覚ありますよね。
その感覚を引き起こして、十分に不快さを味わいます。
トイレと言っても小便か大便か、自宅か外かによって難易度が違いますよね。
やりやすいところから始めていきましょう。
よく質問されるのですが、テレビで行動療法のやつで便器の中に手をつっこんでいるのを見て「あれをやらなくてはいけないのか?」と不安になる人がいます。
実は便器に手を突っ込むのは治すために必須ではありません。
実際に多くの人がやらなくても治っています。
しかし、それに値するくらい怖いものを触ることが必要となります。
不快さに慣らしていくのが治療なので。
そういう意味では便器の中に手をつっこむのは手っ取り早いやり方でしょう。
少なくとも便座に触るくらいはやった方がよいです。
まぁ、どちらにしろ楽によくすることはできません。
便器の水の跳ね返りが怖い人なんかは手を突っ込むことをオススメします。
②キレイにしておきたいところに汚れを広げる
汚いと思ったものに触ったら、キレイなところに広げる作業です。
自分がキレイにしておきた場所、モノ、部分をピックアップしておきましょう。
ベッド、洗いたての洗濯モノ、髪、スマホ、食器、食べ物など。
汚いとものに触ったあと、ピックアップしたものに汚れを広げる感じで触っていきます。
よく入浴の前にトイレに行く人がいます。
「汚いモノに触っても風呂に入ればいいや」って感じで。
それでは練習になりません。
そういう人は入浴後にトイレを挑戦しましょう。
何かの拍子で手をあらってしまったら、すかさず便器に触るのもいいですね。
キレイと汚いの境目をなくしていくことで、ものすごーく強迫がよくなります。
24時間世界中どこにいっても汚いって感覚にさせていきましょう。
③手は洗わない
難関どころがトイレの後に手を洗わないということでしょう。
「ちょっと手洗いをする」もダメです。
「普通の人は・・・」「もし何かあったら・・・」と抵抗したくなります。
ここが乗り越えどころです。
①や②が難しければ、最初は手を洗わないでそのまま過ごすことから始めるのも手ですね。
これは思っている以上に早く慣れてきます。
最初のステップとして石鹸をつけず水洗い、それから徐々に手を洗わなくする、という手もありますが、うまくいく人は少ないです。
そういう人はどこかで「手洗いをしないではなく、手洗いを短くしたままで治せないか?」「今より短くなったらそれでよしとしよう」と逃げを考えています。
そうなるとなかなか先へはすすめません。
「1時間の手洗いが1分になった。生活に支障はないから克服できた」としている人もいますが、それは克服できてません。
前よりマシになったってだけです。
また悪い状態に戻るのは必至です。
ネットで「強迫を自分で治した」っていう人を見ていると、ちゃんと治っておらずマシになった状態でいただけって人が多いです。
だいたいトイレの手洗いはしている人です。
「ウンチやオシッコがついたら?」
もちろん、それでもそのままですよー。
やればとっても良くなります
さて、ここまで見て「こんなことできる人はいるの?」って思うでしょう。
たくさんいますよ。
この目で何人も見てきました。
というか、世界中にたくさんいることがわかっていますし。
入院するような方でもやる人はやって良くなっていきます。
ですから出来るか出来ないかではありません。
やるか、やらないかなのです。
早い人は一ヵ月以内に日常生活に支障のないレベルまでいきます。
「それが出来ないから困っている」「もっと悪くなりそう」と現状維持のままでいるか
「もうこの生活は嫌だから一歩進もう」と治る道を選択するか。
どちらをとるかは自分次第。
もちろん、少しでもハードルの低いところからやっていくのはOKです。
それでも難しければとりあえずトイレ以外のところからスタートしてください。
トイレは難関ですが、やれるところからコツコツ練習していきましょう。
一人でやるのが難しい!って人は私がサポートするので一緒に治療していきましょう。