2015.12.20 | 強迫性障害全般
手洗いや確認をやめたらつらい でもあきらめちゃだめですよ。
こんにちは。鈴木です。
手洗いや確認をやめたら、苦しいし、もっと強迫行為をやりたくなったって経験ありません?
我慢しきれずこれまでやめていた分を取り返すかのようにもっと強迫行為をやってしまう。
良くあることなんです。
ただこれがきっかけで「やっぱり強迫行為をやめるのは間違っているのかも」「行動療法やるともっと悪くなるんじゃないの?」と考えちゃいます。
それは誤解ですよー。
強迫行為を麻薬に置き換えるとわかりやすい
そりゃ今まで安心のためにいつもやっていたことをやめたら、不安でもっとやりたくなりますよ。
強迫行為は麻薬に例えられます。
麻薬をやっている人が、麻薬をやめたらどうなります?
しばらくの間は「やっぱりやりたい!」って衝動が出るのは予想つきますよね。
強迫行為もこれと同じ。
やめたらもっとやりたい気持ちが出てきてもおかしくありません。
かといって、強迫行為をやったら悪化するだけ。
だから強迫観念が増えてきても、苦しくても、強迫行為をやっていはいけません。
ここをどう乗り切るかがカギですね。
ちなみに中途半端な我慢(3回だけ確認しようとか)は、やりたくなる衝動が強くなりやすいんです。
「○○回だけ」のつもりが何度もやってしまうって経験ありませんか?
「確認やめたらもっとやりたくなるし、落ち込むようになった。やっぱりちょっとは確認は必要なのでは?」って疑問が出るかもしれません。
麻薬に置き換えてみましょう。
「麻薬をやめたらもっとやりたくなったし、落ち込むようになった。やっぱりちょっとは麻薬は必要なのでは?」
知人がそんな風に言っていたらなんていってあげますか?
強迫衝動は必ず変化する
麻薬だってやめるのはきついけれど、やりたい衝動がいつかは減ってくるのはわかりますよね。
衝動は時間がたてば必ず変化してきます。
しかし、ここで「強迫さん」が邪魔をするんです。
「強迫さん」は
「なんで僕のいうこと聞いてくれないの?強迫行為をしないともっと僕は出てきちゃうよ。早くいつもみたいに楽になっちゃえよ。一回くらいやったって普通だって。みんなやってるでしょ。行動療法なんて信じちゃだめ。このままじゃどんどん落ち込んできちゃうよ」って誘惑してきます。
とってもしつこいんです。ここまでくるとストーカーですよ。
ストーカーに有効な手段はスルーすること。
ストーカーはスルーすると怒ってしつこくなります。しつこいから落ち込むかもしれません。
しかし、続けているととらわれ具合は小さくなってきます。
「相手にしないと怖いから」と理由で屈してはいけません。
本物のストーカーと違うのは、「強迫さん」はうるさいだけ。
手は出せません。相手にするかしないかはあなた次第。
主導権はあなたにあるということ。
強迫観念をスルーするときにやることはこちらの記事を参考に。
不安が下がったかどうかを確認しないのもコツです(記事を参考にしてください。強迫の不安が下がらない理由-不安は上げるが正解だった)。
「無常」ということばあります。
物事は常に移り行き、一定ではないって意味です。
心もそうです。不安や苦しみ、楽しみでさえずっと続くことはありません。
良くも悪くも変わってくるものだと、頭の片隅にいれておくと良いでしょう。
まぁ、落ち込んでいるときは「ずっと不安なままではないか?」って考えちゃいますけどね。
それもいつかは変化しますので、強迫行為をやめて不安に挑戦していきましょう。
まとめ
手洗いや確認をやめたとき、不安なことに挑戦したとき、「もっとやりたくなってしまう」「苦しい」と考えても、それを乗り越えることが必要です。
麻薬に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
強迫行為をやることに戻ったら、もっとつらい生活となります。
人生は強迫ではなく、あなたに主導権があります。
短期的には苦しいですが、長期的には楽になりますよー。