blogブログ

勝手に浮かんでくる強迫的な思考への対応方法

こんにちは。鈴木です。

 

強迫の人は、自分の意志に関係なく浮かんでくる思考に悩まされています。

「汚いものに触って、子どもが死んでしまうのではないか」

「火がついていて自宅が火事になってしまうのでは」

「自分は何か犯罪を犯してしまっているのでは」

「何か悪いことが起こるのでは」

「相手に何か失礼なことをいったのでは」

こんな感じの考えたくない思考に限って浮かんできますよね。

 

今回は、この勝手に浮かんでくる思考に対して、どのような扱いをすればよいかについて説明します。

知っておくことは強迫を克服する上でとっても役に立ちます。

 

 やるとまずい5つの対処法

 

勝手に考えが浮かんできたときに、強迫が悪化してしまう対処法があります。

いわゆる強迫行為です。

症状が悪化している人のほとんどがやっています。

 

1.考えを消そうとする

「考えたくないから、考えないようにしよう」と「考えて」います。

余計考えてしまう結果となります。

強迫観念を忘れようとしても忘れられない理由とは

 

2.良いことを考える

「悪い考えが浮かんだから、良い考えで打ち消そう」ってやつです。

数字やイメージ、コトバ、人など「良いこと」「悪いこと」は様々です。

 

3.行動を繰り返す

嫌な考えが浮かぶと、その時やっていた行動を打ち消そうとすることです。

 

4.記憶をたどる

「さっき鍵をしめたか」「変なことをいっていないか」など、記憶をたどって安心しようとするなど。

様々なタイプの強迫の人がやってしまいます。

 

5.理屈で考える

「これはキレイだから大丈夫」「自分のやっていることは○○だから正しかった」と考えたり、ネットなどで調べたりして、考えたことに対して理屈で説得しようとします。

 

共通しているのは「浮かんできた考えから逃げよう」「安心しよう」ということでしょう。

一時的な安心はあるかもしれませんが、症状がもっとひどくなります。

考えたくないから「寝逃げ」をして、目覚めた時に逃げても変わらない現実に絶望感を味わう結果になる人も多いです。

このため、これらの対処法はやめていきましょう。

 

 

 勝手に浮かんでくる考えが悪いわけではない

 

自分の意志ではなく、勝手に浮かんでくる考えは必ずしも悪いものではありません。

旅行を予定している時にふと「旅行にいったらこれ食べて・・・」と思考が勝手に浮かんできても問題ないですよね。

トイレにいる時に「ハッ」と勝手に良いアイデアが浮かんでくるとかはむしろ役に立ちます。

幸せな時はとっても楽しい思考が勝手に浮かんでくるものです。

 

また強迫的な考えはいわゆる普通の人でも考えます。

「鍵を閉めたどうか」「○○さんが死んだらどうしよう」とか。

マイナスな考え、突拍子もない考えが浮かぶことも。

ただし、強迫じゃない人はその考えにこだわり続けてはいないのです。

これが強迫の人との違いの一つ。

 

このように勝手に浮かんでくる考え自体は問題ではありません。

考えに囚われ打ち消そうとし続けることが問題なのです。

 

「自分の意志と関係ない考えは2度と考えないようにしたい」という人も多いです。

でもよーく考えてください。

楽しいことや、クリエイティブなこと、危険への察知、すべて考えない人生って問題じゃないですか?

 

 

 

 浮かんでくる考えはコントロールできない

 

「強迫が治ったら、考えなくなるのですか?」と聞かれることも多々あります。

もちろんそんなことはできません。

勝手に浮かんでくる考えは、「勝手に」浮かんでくるのですから。

コントロールしようとするとさらに考えにとらわれて悪化するだけです。

先述のように考えることが問題ではなく、それに囚われ続けてしまうことが問題なのです。

考えているだけで害になることって本来ありません。

不快な考えを何とかしようと思うからどんどん悪化していくのです。

 

浮かんでくる考え自体はコントロールできません。

これは受け入れましょう。

ここを変えようとしている限りは強迫の餌食になるだけです。

 

ではどこをコントロールすればよいのでしょうか?

 

 

 行動をコントロールしよう

 

コントロールできるところの一つは行動です。

「行動」は実際に動くことだけではなく「考える」ことなど活動全般のことです。

特に強迫的な考えについては、強迫が言っていることと逆のことをするのが効果的です。

 

「そこ触ったら汚いよ」って考えたら、あえて触る。

「ちゃんと確認しなかったら危ないよ」って考えたら、確認せずに立ち去る。

「嫌なイメージを消さないと、一生不安がこびりついたままだよ」と考えたら、わざと嫌なイメージをおもいうかべる。

「ちゃんと考えてからじゃなきゃ動いちゃダメ」と考えたら、ちゃんと考えず中途半端なまま動く。

 

このようにすることで浮かんできてもそれほど怖くなくなり、流せるようになってきます。

結果的に考える回数が減ってくることも多いです。

 

浮かんでくる考えはコントロールできないけれど、自分がやろうとしている行動はコントロールできます。

ここはものすごーく大事!

 

最初は難しいかもしれませんが、できるところから自分がコントロールできる行動をどんどん増やしていきましょう。

 

対応方法を考えるコツは「○○しない」ではなく「○○する」と目標を立てること。

これについてはこちらの記事を参考にしてください。

強迫を無視するだけではダメな理由

 

 

 

 まとめ

 

強迫的な思考はやっかいです。

そんな簡単には克服できないかもしれません。

特に、頭の中での強迫行為が多い人は自分がやっていることのどこが強迫行為かどうか把握しきれていない人が多いです。

しかし、思考の特徴をとらえて対処していくことで改善します。

悩んでいる人はこの記事を参考にして取り組んでみてください。

 

良くならない時は、専門家に相談してくださいね。

対応地域

  • 北海道
  • 青森
  • 岩手
  • 宮城
  • 秋田
  • 山形
  • 福島
  • 東京
  • 神奈川
  • 埼玉
  • 千葉
  • 茨城
  • 栃木
  • 群馬
  • 山梨
  • 新潟
  • 長野
  • 富山
  • 石川
  • 福井
  • 愛知
  • 岐阜
  • 静岡
  • 三重
  • 大阪
  • 兵庫
  • 京都
  • 滋賀
  • 奈良
  • 和歌山
  • 鳥取
  • 島根
  • 岡山
  • 広島
  • 山口
  • 徳島
  • 香川
  • 愛媛
  • 高知
  • 福岡
  • 佐賀
  • 長崎
  • 熊本
  • 大分
  • 宮崎
  • 鹿児島
  • 沖縄

海外

スカイプのみ対応

© KOMAYAMA COUNSELING OFFICE. All rights reserved.

Top