2016.02.21 | 強迫性障害全般
小学生でもわかる強迫性障害への対処法
こんにちは。鈴木です。
この間こんなツイートをしたのですが、これって結構役に立つやり方なんですよ。
強迫の人にとっても、強迫の家族にとっても。
「強迫」に名前をつけるのも手です。「太郎」とか。「太郎がうるさいんだよねー」「太郎がまた怖がらせることばっかりいってるから無視してやった」って考えると、考えやすくなることもあります。子ども相手に使うことが多いですが、大人にも使えますよー。
— komayama (@komayamaco) 2016, 2月 16
強迫に名前をつけると、強迫の扱い方がわかりやすくなります。
小学生にも説明できるくらいなので。
昔からある、カウンセリングのテクニックなんです。
今回は、この心理テクニックについてご紹介します。
強迫に名前をつけて、対処方法を考えよう
強迫に悩まされている時って「自分はどうして強迫なんだろう」「自分はダメだ」って思いがち。
また周囲も「あんたは強迫なんだからなんとかしなさい」となるのです。
「強迫は本人のせい」となると、なんか責められている気分になりません?
自分=強迫と考えるとつらいですよね。
それを、例えば強迫に「太郎」とか「花子」とか名前をつけてみましょう。
自分から強迫を切り離せて、客観的にみられませんか?
「太郎が手を洗えってうるさいんだ」
「花子が確認しないと大変なことになるって騒ぐんだ」
って考えるとわかりやすいですよね。
周囲も本人をなんとかしようとするのではなく「太郎」を何とかしようって優しく提案できます。
自分が問題じゃなくて、強迫が問題なんだって思うと、ちょっと扱いやすくなりません?
ちょっと前に流行った妖怪ウォッチの「妖怪のせい」と同じ。
どうしてこんなに眠いの?→妖怪のせい
どうしてウンチはくさいの?→妖怪のせい
眠いのは自分のせいじゃない。妖怪のせいなんだとすると、妖怪をなんとかしよう!ってなりますよね。
強迫も同じように考えるといいです。
どうして手を洗いたくなるの?
→太郎のせい。後ろで騒いでいる。太郎を無視しよう!
どうして数字の4を見ると悪いことが起こると思うの?
→太郎のせい。太郎がいたずらでいっている。わざと4を見て太郎を驚かせてやろう!
そうすると「最近、太郎が嫌なことばっかりいってるから、適当に流して、声が小さくなるまで好きなことしとこー」と対処法をわかりやすく考えられます。
周囲も「花子をちょっと無視してみようよ」とか、本人を責めないような言い方できますよね。
うまくいかない時も「どうしたら太郎に邪魔されないか作戦会議しよー!」って言えます。
このテクニックを使って太郎(強迫)の弱点と特徴を説明するとこんな感じ。
後述しますが、ここにある特徴を把握して、強迫への対抗策を考えてみましょう。
太郎の弱点
・無視に弱い
・「はいはい、そうだね」と流されるに弱い
・無視されたり、流されると、しばらくキレまくって声が大きくなる
・それでも無視していると声は小さくなる
・太郎が「怖いこと起こるからやめたほうがいいよ」って言っているのを無視して、逆にやってみると、太郎の力は弱くなる。
・口は達者だが「実際にやってみる」をされると弱い。理屈だけのやつ。
・ユーモアに弱い。
太郎が好きなもの
・真面目に話を聞いてくれる人が好き
・「万が一何かあったらどうするの?」が口癖
・太郎から逃げたり、忘れようとすると、太郎はストーカーのようについてくる
・理屈が好きなので理屈で言い返すと、相手にしてくれたと喜んで、さらに太郎の声が強くなる
・言うことを聞くとつけあがる
・相手にしてもらいたくて仕方がない。そのために自分が気にしている点を指摘してくる
こうしてみると強迫は子どもっぽいですよね。
この弱点や特徴を使って作戦会議を立てるといいですよ。
「太郎はストーカーだから、無視しとこー。」
「花子が確認しろっていっているから、逆のことしちゃえ」とか。
ゲーム感覚でやるのがコツです。
真面目にやると、強迫(太郎)は喜ぶのです。
まとめ
名前を付けて強迫を扱うととってもわかりやすくなります。
小学生や中学生に使うことが多い方法ですが、大人でも十分に使えると思いますよ。
なんといっても強迫はユーモアに弱いですから。
強迫に名前をつけて、強迫への作戦会議してみるとよいかも。