2021.05.23 | 強迫性障害全般
重い病気にかかっているのでは?と不安な強迫症の人の対処法
こんにちは。鈴木(komayamaco)です。
強迫症の方で「重い病気にかかっているのでは?」と不安になっている人はいませんか?
代表的なものとして
・HIVや肝炎などの血液感染
・ガン
・統合失調症
などの病気にかかったかが不安で病院で何度も検査をしたり、悩みこんだりして生活に支障が出ている人がいます。
今回はこの症状の特徴と、どうすれば改善するのか?について説明します。
症状を理解して、基本的な対処を知ることで改善につながりますよ。
症状の特徴
不安になる病気は様々ですが
・テレビやネットでよく見る
・致死率が高いというより「長い間苦しむ」みたいなイメージ
が多いかもしれません。
エボラ出血熱のような日本では身近ではない致死率が高い病気やインフルエンザのように病気になっても数日で改善して後遺症もない「イメージ」の病気は対象になりにくいです。ゼロではありませんが。
HIVや肝炎など血液感染が怖い人は手洗いが多くなり、不潔強迫の人と同じようなことが多いです。
それに加え、血液を連想する赤いものを避ける、HIVについてネットや書籍でたくさん調べたり、検査をして陰性であってもすぐに不安になり何度も検査を繰り返す人が多いです。
ガンが怖い人もいます。
ほくろをみると「皮膚ガンではないか」と考えて、何度も体をチェックしたり病気を調べたりします。
体の病気だけではなく、統合失調症のような精神疾患が不安な人もいて「自分は強迫症ではなく統合失調症なのでは?」と考えます。
何か物音がすると「さっきの音は幻聴では?もしかしたら自分は強迫症じゃなくて統合失調症なのでは?」とか。
これもネットで情報を調べたり、検査をしたりお医者さんに確認します。
病気でないと言われても安心できない
病気かどうかの検査をしてお医者さんから「病気でないので大丈夫ですよ」と言われると一時的に安心しますが、「誤診でないか」「自分の症状をきちんと伝えきれていなかったらそういわれたのではないか」など次々と疑いが出てきます。
再度お医者さんのところに確認をしていったり、様々な病院で確認するなどドクターショッピングといわれることをしがちです。
ある病気について不安になったけれどお医者さんに違うっていわれ安心して治った!って人でも、その後別の病気が不安になりお医者さんに確認を繰り返すこともあります。一度お医者に聞いたりして治ったと感じた経験があると、また同じようにすれば治ると思い込み確認がやめられない人も多いです。
このように病気かどうかを白黒ハッキリつけようとすることで一時的な安心を得るのですが、疑問が出てきてさらに安心を求めてどんどん悪化していくのが典型的なパターンです。
対処法は?
対処法は症状によって違いますが、共通しているのは病気かどうか白黒ハッキリさせるようなことをやめることです。
上述したように、病気かどうかをはっきりさせようとすることは一時的な安心はありますが、どんどん症状が悪化するからです。
例えば
・病気についてネットや本で調べる
・体のチェックをする
・検査をする
・病院受診をして医者に確認する
・周囲に「大丈夫よね」と聞く
・一日中、病気について考える
・「病気じゃないから大丈夫」と言い聞かせる
これらの行動をやっているならやめましょう。
他にもあると思いますので自分が病気かどうか白黒はっきりさせるために何をしているかをリストアップしてみるとよいです。
白黒ハッキリさせないでおくと不安だしモヤモヤが出てきますが白黒ハッキリつけないでおくトレーニングだと考えて練習しましょう。
また不安で避けていることがあればそこにも挑戦することも必須です。
HIVが不安で赤いものに触れないならば触ってみるとか。
不潔強迫の治し方と共通していることが多いです。
自分が避けていることもリストアップして挑戦しましょう。
これも実行していくと怖くなくなってきます。
まとめ
「重い病気にかかっているのでは」と不安な強迫症の人は
・病気かどうか白黒ハッキリつけようとすることをやめる
・不安で避けていることをあえてやる
この2つを実行することで改善します。
悩んでいる方は練習してみてください。
動画はこちら。