2016.07.31 | 強迫性障害全般
強迫を克服したと思ったらまた出てきた。5つの理由と対策
こんにちは。鈴木です。
不安だった強迫が何となく気にならなくなったけれど、後でまた出てくることってありませんか?
「せっかく良くなったと思ったのに」とガッカリですよね。
なぜそんなことが起こり、対策はどうすればよいのか?について説明していきます。
①苦手なところを挑戦しないでいる
苦手なところから逃げているうちは何度でも元に戻ります。
例えばドアノブは手洗いしないで大丈夫になったけど、トイレの後はやってしまう。
ここで「普通の人でもトイレの後手洗いするから克服しなくていいや」となると、また後でぶり返しやすくなります。
コンセントの確認はしなくなったけれど、ガスの確認はしてしまう。「ガスはホントに危険だから確認やってもいいや。周りもそう言っているし」も同じ。
強迫の人は「普通」程度の手洗いや確認で治りたいと願っている人が多いです。
極端に不安なことはしたくないですからね。
しかし、そのやり方ではほとんどの人が失敗するし、良くなったとしても再発の可能性は高くなります。
苦手なことを残しているうちは元に戻りやすいと覚えておきましょう。
こちらも合わせて読んでください。
なぜ強迫性障害の治療は普通の人でもやりたくないことをするのか?
②実は良くなっているわけじゃなかった
自分では「良くなっていた」と思っていたけど実は不安に直面するのが不十分でよくなっていない場合があります。
2時間入浴しなきゃ気が済まなかったのが50分くらいになった。
これならそれほど日常生活に支障がない。
だからこれくらいでいいや。
鍵の確認が以前は何十分とやっていたけど、今は数回になった。
これなら前よりマシだからいいや。
強迫観念が強くない時は安定しているけれど、出てくると全然対応できない。
このように「以前よりマシになったし、それほど困らないからいいよね」とやっているのも後で悪くなる種になります。
思っている以上にやっていかないと良くなっていかないのです。
ネットで「自分で強迫を克服しました!」って人の話を聞くとだいたい逃げているところがあり、決してよくなっているわけではないことが多々あります。
以前よりマシになったから克服した、とならずに、きっちり治しましょう。
良くなっている目安と重症度別のアドバイスをこちらに書いています。
③練習が足りない
一回マシになったものでも不安に直面しなくなるとまた怖くなります。
練習は2週間以上あくとあまり効果がなくなります。
筋トレはじめてやっと慣れてきたかなぁって思った人が二週間サボったら、また筋トレつらくなりますよね。
最初のうちはできるだけ毎日、慣れてきたら週に1回、良くなったとしても月に1回くらいは不安なことを練習するようにしましょう。
④ストレスや体調
ストレスが強くなったり体調が悪くなったりすると、心も消耗します。
あと夜とか脳が疲れている時は、心のコントロールが効かなくなりやすいです。
すると強迫がぽっと出てくることがあります。
この場合は慌てずに同じように対処していけば、一時的に症状が出てきただけで済みます。
もちろん、ストレスや体調を改善していくことも大切ですよ。
⑤きっかけがない
何も避けていないし、練習もしているし、何もきっかけらしいことがなくても、症状が出てくることもあります。
こんな時は「この原因はなんだろう」と考えすぎなくてもよいです。
人間ですから、いつも一定ではいられません。
右肩上がりでよくなっていかないです。
不安がまた出てくることがあるでしょう。
「まぁ、こんなこともあるか」と考え、強迫症状が出てきたらまた不安なことに挑戦していけば良くなります。
とにかく行動していきましょう。
なぜなかなか良くならないのかわからない!って方はカウンセリングで相談してくださいね。
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