2016.05.01 | 強迫性障害全般
強迫の不安で他のことに集中できない時の対処法
ルーティンの生活になっている人は気を付けましょう。こんにちは。鈴木です。
強迫観念が起こっても、強迫行為をせずに日常生活を送ることは大切です。
不安やモヤモヤがあっても、他のことをしていくといいんです。
そこでよくある質問。
そりゃそうですよ。
集中なんてできるわけないです。
ではどうすればいいのか。
今回はこの疑問の答えを書きました。
他に集中しようとしていることが逆効果になっている
基本的に不安が強い時って、怖い考えや不快な体の感覚に注意が向いています。
「鍵をしめたかなぁ」「ちゃんと洗えたかなぁ」「ドキドキ」「ゾワゾワ」とか。
この考えや感覚に注意が向くとさらに不安が強くなる性質があります。
動いている時でも「ちゃんと確認できていないのでは」と浮かんできます。
「考えないようにしよう」としてもムダ。
「〇〇を考えないようにしよう」って思ってる時点で「〇〇」を考えてるから。
むしろもっと〇〇を考えることになります。
だから「強迫観念を消すにはどうしたらいいだろう」「強迫観念を消す方法ってどうするんだろう」って、考えている人は、どんどん強迫にとらわれるのです。
「強迫を忘れるために他のことに集中しよう」って考えている時点で強迫について考えています。
だから集中しようとしたって出来ないのです。
じゃぁ、どうすればいいの?
集中しないまま行動を続けましょう。
よくよく考えてみれば「やるべきことに集中できないから不安なことに集中する」っておかしな話です。
今やることに集中できなくてもそのまま行動して下さい。
少なくともじっとして不安に集中するよりはマシです。
強迫の不安にこれまで100%近く注意が集中していたのを、行動することでちょっと注意の割合が行動にうつります。
強迫の人は100%のことをしようと思いがち。
不安がゼロでなければいけない、100%集中して行動しよう、とか。
とっても強迫が喜ぶことの一つです。
そういうのは強迫のエサになります。
強迫をかまっていることになるので。
一つのことに集中していないってことは、いろんなところに目が向けられるってこと。
とっても柔軟な思考法といえます。
だから一つのことに集中せず、解決しない不安はそのままにして中途半端にいろんなことをやっていく練習をしましょう。
そうすると強迫観念があっても自由に動けるようになります。
それでも、強迫の影響力が大きすぎて集中しないまま動くのが難しい人もいますよね。
そんなひとにおすすめなのが変化をつけた生活にすること。
毎日同じような生活をしていると考え込みが起こりやすいので強迫にエサになりやすいのです。
自動的に動いているので、注意が不安にいきがちになります。
ルーティンの生活になっている人は気を付けましょう。
一方でいつもと違った行動パターンをすると、新しいことに注意が向きやすいため強迫の影響力を少し減らすことができます。
例:
・いつもと違った道を歩く
・いつもと違ったものを食べる
・いつもと違った人に会う
・いつもと違った音楽を聴く
・右でもっていたものは左に持ち帰る
これ自体が不安への挑戦になる人もいるかもしれませんけど。
まとめ
強迫の不安で他のことをやろうとしても集中できないと思ったら、集中しないで行動を続けることといいです。
またいつもと違った行動パターンをすることで、強迫観念の影響力を減らしやすくなります。
地道にやり続けることが大事ですよ。
なんだかんだいっても、一人で治療していくのは大変です。
アドバイスをもらいながら治療をしていきたい人は、カウンセリングにどうぞー。