2016.10.30 | 縁起強迫
神や悪魔が不安な縁起恐怖 強迫性障害の克服法
こんにちは。鈴木です。
神様や悪魔が関連した強迫症状で悩む人がいます。
強迫性障害の人が集まるLINEグループ(OCDサロン、無料)でも時々話題にでるので対応を書いてみようかと。
「神様にお祈りをしてた時に悪い考えが浮かんできたから、何度もやり直した」
「悪魔に関連することを考えたら、のりうつって誰かに危害を加えるのでは」
とか。
神と悪魔とかこれ系の強迫観念は、病院で「統合失調症」と誤診されることがあるんですよ。
そうなると適切な治療にたどりつけないです。
「認知行動療法やっても悪化するだけ」とか間違ったことを言われることも。
確かに統合失調症でもそのような妄想がある人もいますけどね。
強迫性障害と区別がつきにくいのでしょう。
診断はお医者さん次第。
病院選びは大切ですね。
もちろんこのブログは強迫性障害に対することなので、あらかじめおことわりしておきます。
この記事ではこうした強迫症状で悩む人がどのように克服していけばよいか解説していきます。
なぜ強迫性障害が悪化するのか?
まずはなぜ強迫症状がひどくなっているかを理解しましょう。
「悪魔が頭の中に浮かんだら、自分が悪魔のようになって誰かに危害を加えるでは」と不安になっているとします。
この不安な考えが「強迫観念」です。
不安な考えを打ち消したり、安心するためにやっていたりするのが「強迫行為」です。
・頭の中でよいことを思い浮かべる
・行動をやり直す
・「そんなことは起こらない」と言い聞かせる
・魔よけの儀式をする
また安心するために避けていることも考えてみましょう
・他人に危害を加えないように避ける
・悪魔に関連するもの避ける(映画、ゲームなど)
強迫観念が浮かんだ時に、強迫行為をやると安心します。
また不安な状況を避けたくなるでしょう。
しかし、強迫行為をしたり、不安な状況を避けたりすると強迫観念は強くなる性質があるので、症状はもっとひどくなっていくのです。
あなたはどのような強迫観念と強迫行為があるでしょうか?
強迫観念と強迫行為と避けていることをリストアップして、この悪循環を把握しましょう。
どうすれば克服できるのか?
治療法は以下の2つを練習していきます。
①曝露(ばくろ)
不安なことにさらされること
②反応妨害(はんのうぼうがい)
強迫行為をしないこと
これによって強迫性障害がとってもよくなるのです。
なぜ良くなるのか?詳しい理屈についてはこちらの記事を参考にしてください。
曝露反応妨害の基本的な考え方を解説
https://kco.jp.net/bakuronokihonn/
①の曝露については不安なことをあえて実行していきます。
わかりやすい方法は不安で避けていたことをやったり、その状況に行ったりすることです。
要するに強迫観念が強くなりそうなことをしていけばよいのです。
他人に危害を加えるが怖いならば、人が多いところにいきます。
危害を加えたくない人がいるところがいいですね。
子どもとか老人とか、自分が誰に危害を加えるのが一番怖いか考えてみましょう。
それと悪魔関係の映画が怖いならあえて見るとか、怖いゲームがあるならあえてするとか。
デスノートが怖くい人が、デスノートみたいなの書いてみるとか。
悪魔の曲を作ってみるとか。
お前は悪魔マニアか!って感じになるとよいでしょう。
この時、頭の中でも不安なことを考えましょう。
「もう自分は悪魔になってしまった」
「他人を傷つけてしまった」
とか。
「不吉って素敵ね」ってのも。
悪魔ですから。
実際に怖がりながらも「悪魔」を楽しんで良くなっていた人もいました。
挙げた例と同じようにやるのではなく、自分が怖いなぁと思っていることをやるのがポイントです。
人によって怖いポイントが違いますからね。
そうすると不安が強くなって安心したくなりますよね。
いつもならやっていた頭の中で打ち消したり、行動をやり直したりといった強迫行為をしないようにします。
これが②の反応妨害です。
「一回くらいはいいだろう」ってのもダメです。
他の例として「神社など参拝している時に悪いことが思い浮かんでやり直ししている」というなら、あえて悪いことを考えて、やり直しているなどの強迫行為をしない、とか。
以上のことを何度も繰り返し練習しましょう。
思っている以上に何度もやらないとあまり効果は出ないのでご注意ください。
やってもよくならない原因は?
良くならないって時は以下のどれかが原因のことが多いです。
・練習回数が足りない
・曝露のやり方が甘い
・どこかで強迫行為をしている
・そもそもやり方が間違っている
練習回数が少ないなら多くすればよいです。
それ以外については一般の方が理解するのは難しいと思います。
うまくいかない時は、認知行動療法の専門家に相談しないと多分無理です。
特にどう曝露したらよいかは、普通の発想では出てこないかもしれません。
相談する人がいない時は、私のところのカウンセリングにどーぞ。
電話とスカイプだから世界対応です。