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【加害強迫】車を運転中に誰かをひいてしまったか不安 克服のポイントを解説

こんにちは。鈴木(komayamaco)です。

 

車を運転中「誰かひいてしまったのでは」と不安で、気になった場所に戻ってしまう人はいませんか?

加害強迫でよくある症状です。

車の運転をしないと生活に支障をきたす地域に住んでいる人にとっては大きな問題となります。

 

また車の運転に関する強迫がある人は、徒歩や自転車でも「誰かをころばせたのでは」など他のことにも不安が広がっている人が多いので、車を避ければ解決!とはなりません。

苦手なものを残していれば不安の対象は広がっていくのです。

 

今回は車の運転関係の加害強迫をどのようにして克服していけばよいかについて説明します。

 

 

車の運転がなぜ怖くなるのか?悪循環を理解しよう

 

まずなぜ不安が強くなっているかを理解しましょう。

車を運転している時に「誰かをひいてしまったのでは」と不安な考えが浮かびます。

これが「強迫観念」です。

 

強迫観念が出てくると不安になった現場に戻って事故が起こっていないか確認したり、帰宅した後に車体を確認したりするなど、安心するための行動をします。

これが「強迫行為」です。

強迫行為は事故が起こしていないか記憶をたどったり、「ひいていないから大丈夫」と言い聞かせるなど頭の中でやっていることも含みます。

 

強迫行為は一時的な安心をもたらしますが、すぐに不安を強くさせる作用があります。

事故がなかった現場に戻っても「見過ごしていたのかもしれない」「すでに警察の現場検証は終わっていたのかもしれない」と不安で、何度も戻った経験がありませんか?

このため確認行為がひどくなり、運転が苦痛になります。

 

 

細い道や子供やお年寄りが多い場所が苦手となり、慣れた道のみ運転するようになる人もいます。

苦手な場面を回避することも不安を強くさせる作用があるので。

 

強迫行為・回避をする

不安が強くなる

さらに強迫行為をする・回避場面が増える

 

となり、強迫症状が悪化します。

 

 

克服方法

 

強迫行為をしてしまうと悪化するので、克服するためには強迫観念が浮かんでも強迫行為をせずにいることが必要です。

当然強迫行為をしなければ一時的に不安は強くなります。

しかし、必ず不安は下がってくるので大丈夫です。

 

あえて避けたいと思っている状況で運転して、強迫行為をしないようにしましょう。

例えば、細い道を運転して不安でも戻らずそのまま過ごすとか。

何度も繰り返していくうちに強迫観念があっても流せるようになってきます。

ジェットコースターが怖くても何度も乗っているうちに怖くなくなってくる原理と同じようなものです。

 

運転をするなどあえて不安にさらすことを「曝露」、確認するために戻るなど安心させることをしないことを「反応妨害」、この二つを合わせて「曝露反応妨害法」と言います。

曝露反応妨害の理屈はこちらを参考にしてください。

 

 

 

強迫行為をリストアップしてみよう

 

曝露反応妨害をやる上で自分がどんな強迫行為・回避をしているかを把握しておく必要があります。

自分がどんな強迫行為・回避をしているかリストアップしてください。

リストアップしたら運転する時に強迫行為をやめたり、あえて回避している場所を運転するなどします。

ハードルが低いところからやるとよいでしょう。

 

 

よくある強迫行為・回避とその対策

 

よくある強迫行為・回避の対処法について説明します。

どこをどうやればよいかわからない!って人は参考にしてください。

 

・バッグミラーを何度も見る

バックミラーを見ることはダメではありませんが、強迫の人は過度に見てしまいます。

前方不注意になりやすいので本当に運転が危なくなります。

すると「さっき誰かをひいたのでは」とまた不安が悪化します。

見るのは必要最低限(教習所で習うやつ程度)にしましょう。

 

・窓を開けている、音楽を聴けない

「何かにぶつかったら音がするはず」と考えているので窓を閉められない、音楽やラジオを聴けないって人は多いです。

窓を閉め、音楽を聴きながら運転しましょう。

 

・ドライブレコーダーで確認している

帰宅したあとドライブレコーダーで事故を起こしていないか確認しているならやめましょう。

出来れば治療中はドライブレコーダーはつけない方がよいです。

目の前に確認できる道具があると我慢できないものなので。

 

 

・事故情報をネットや警察で確認している

ネットで事故が起きていなかったか調べたり、警察に確認するのも強迫の典型です。

やめましょう。

 

 

・同乗者に確認している

同乗者に「誰もひいていないよね」と確認したり、同乗者が寝ていると起こして事故を起こしていないかチェックするように強制していませんか?

帰宅した後にも確認していませんか?

同乗者に確認することはやめ、同乗者の方は確認されても応じないようにしましょう。

 

 

・頭の中で記憶をたどっている

事故が起きていないか頭の中で記憶をたどっていませんか?

「○○だから大丈夫」と安心する理由を探していませんか?

運転中にやると前方不注意になり危ないですし、帰宅してからやるとずっと悩み、確認のため戻ってしまうことが多いのでやめましょう。

運転中は目の前の運転に注意を戻し、帰宅してからは不安でも日常生活を送るようにしましょう。

 

 

時間が経っても不安が下がらないと思った時の対応

 

よく「時間が経っても不安が下がりません。数日前のことが心配なんです」って人がいます。

それは不安が下がっていないのではなく、不安は時間とともに下がっているのですが、思い出すとまた不安になって「ずーっと不安が続いている」と考えているのです。

不安な考えがあることを受け入れるのが難しいって人に多いです。

「不安が下がる」というのは「すっかり忘れて気にならなくなる」ではありません。

多少のモヤモヤは残るものです。

ほとんど気にならなくなるまでには最低数ヵ月はかかります。

「不安が下がる」と考えるよりも「不安への耐性をつけている筋トレ」と思って粘り強く練習しましょう。

 

関連記事

「曝露反応妨害をすれば不安が下がる」がうまくいかない理由

 

 

強迫行為をしなかったら余計確認をするようになったと思ったら

 

強迫行為をしないでいたら、余計強迫行為をが増えたという声を聞くことがあります。

「曝露反応妨害法をやったら悪くなった」という話をきいたことがありませんか?

 

確かに強迫行為をしないと、強迫観念は強くなります。

麻薬中毒になっている人が、麻薬をやめれば禁断症状がでるのと一緒。

 

そこで強迫行為をしないでいれば、悪化することはないです。

途中で我慢しきれずやってしまうと悪化します。

 

特に「確認は3回までにしよう」など、中途半端に回数を減らそうとするとうまくいかないことが多いです。

これも麻薬と同じで一度やりだすと途中でやめるのが難しいから。

以前より確認を減らせても、なかなか克服はできません。

安全運転をする上で最低限の確認行為は必要な部分もありますが、戻って確認するなどゼロ確認でも大丈夫なところは思い切って強迫行為をせず練習しましょう。

 

その他、なかなか強迫が良くならない時に考えられることについてこちらの記事でチェックしてください。

曝露反応妨害で良くならないと思ったらチェックするべきポイント

 

 

本当に誰かをひいてしまっていたらどうするのか?って不安が出てきたら

 

本当に誰かひいていたらどうするのか?と不安になるでしょう。

「ひき逃げで捕まって、人生終わってしまう」「強迫が治らなくても確認して安心していた方がマシ」と考えるでしょう。

 

対応としては「怖いことは起こってから考える」が基本です。

「ひいてしまったらどうしよう」は強迫観念なので、イチイチ相手にして囚われるのはやめましょう。

 

「事故が起こってからじゃ遅い」と思ったかもしれません。

それでも「その時に考える」として、練習を続けましょう。

 

治療が進んでくればその不安もだんだん薄らいできます。

 

 

 

まとめ

 

事故のニュースがあると悪化しやすいかもしれませんが、粘り強く練習してください。

最初は怖くて仕方ないかもしれませんが、だんだん慣れてきます。

車の加害強迫がある人は、他の加害強迫もあるのがほとんどなので車と同じような感じで練習しましょう。

こちらの記事に書いているので参考にしてください。

突き飛ばしてケガをさせたか不安!加害強迫の治し方の手順とコツ

 

ツイッターでもだいたい毎日強迫への対応についてつぶやいでいるのでよかったら見てください。

 

強迫の人のLINEグループもやってます。参加希望の方はこちら。

 

動画バージョンはこちら

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