2022.06.12 | 強迫性障害全般
嫌なタイミングで強迫観念が出てくる理由と対策
こんにちは。鈴木(komayamaco)です。
出てきてほしくないタイミングに限って強迫観念が出てくるってことありませんか?
「ここで強迫観念が出てきたら大変だなぁ」って時や、何も考えないで楽しいことをやろうとしている時に限って観念が出てくるって経験がある人もいると思います。
そんな人の多くは適切な対処について知らないため、改善していかないし、むしろ悪化していきます。
そこで今回は出てきてほしくないタイミングで強迫観念が出てくると悩んでいる人はどのような対処をしていけばよいのか?について解説します。
実践することで強迫観念が出てくるタイミングにいちいち悩まなくなってきます。
なぜ嫌なタイミングで強迫観念が出てくるのか?
強迫観念は出てきてほしくないところで出てきます。
楽しいことをやろうとしている時、自分にとって大事だと思っている時など。
「なんでこんな時に限って・・・」ということが多いかと思います。
なぜそんなことが起こるかというと「強迫観念が出てきてほしくない」と意識しているからです。
「○○を考えないようしよう」とすると○○が浮かびやすくなりますよね。
これは「○○を考えないようにしよう」と「考えているから」なんです。
だから考えたくない時ほど考えてしまいます。
強迫観念が出てくることに振り回されなくなる方法
では、どうしたらよいのでしょうか?
改善するためには、このような観念への対処法を普段から練習して克服しておく必要があります。
克服することでどんなタイミングで観念が出てきても気にならなくなり結果的に考えることも減ってきます。
例を出しましょう。
出てきて欲しくない強迫観念の例としては、不吉なイメージ、嫌いな人のイメージだったりします。
縁起強迫の人に多いですね。
例
不吉なイメージ→苦手な数字、言葉、映像
嫌いな人のイメージ→単に嫌い、その人のようになりたくない
多くの強迫の人は観念が出てくると
・行動をやり直す
・良いイメージを浮かべる
・考えないようにする
・手を洗う
といった安心させることをします。
このように安心する行為を強迫行為と言います。
強迫行為は一時的に安心はしますが、やればやるほど悪化することとなります。
ですから強迫行為をやめなくてはいけません。
ここまでは知っている人もいると思います。
ただ強迫行為を減らしただけではなかなか改善はしません。
改善するためには苦手な強迫観念に対する不安に慣らす必要があります。
慣らすためには苦手なものに飛び込んでいくという作業をします。
例えば嫌いな数字が4で、4が出てくるのが嫌なら、あえて4を考えたり、書いたり、言ってみたり、部屋中に4を書いて見えるようにしておくとよいです。
ずっと嫌な数字に囲まれた生活をします。
どんだけその数字が好きなんだよ!と人から言われるくらいに。
同じように何かをするタイミングで苦手な数字を避けるなら、あえて苦手なタイミングで動きましょう。
4の数字が苦手で、何かをする時に時計が4分の時だと嫌で避けていたならばあえて4分に動くとか。
もちろんやった後に強迫行為をしてはいけません。
この苦手なことに慣らす作業を「曝露」と言います。
曝露を繰り返していくうちに、苦手なことが頭に浮かんでも平気になってきます。
強迫観念が頭に浮かんでも平気になるため「こんな時に浮かんでこないで」など強迫観念が出てきてほしくないタイミングというのがなくなり、仮に浮かんできても気にならなくなります。
強迫観念が出てきてほしくないタイミングでてくることで悩んでいる人は、この「曝露」を積極的に実践していきましょう。
曝露のポイント
ポイントは「あえて嫌なタイミングで嫌なことをやってみる」こと。
よく苦手な考えが浮かんできた時だけ我慢してそのままにする、だけやっている人がいます。
場合によってはそのやり方が適切なこともあります。
しかし、そのやり方だと不十分な人が多いです。
特に縁起強迫系の人なんかだと。
多少改善しても「強迫観念は出てきて欲しくない」とずっと考えがちになり、いつまでたっても観念が出てくることを受け入れられないのです。
「強迫観念が出てくるうちは治ったことにならない」と考えて、なかなか改善しません。
曝露は不安なことを我満しているというよりは自分から不安に飛び込むといったイメージのもの。
しかも、一回だけでなく何度も何度も連続でやっていく必要があります。
ちょっとだけ苦手なことを思い浮かべて我慢ってだけではほとんどうまくいかないか悪化していくでしょう。
あえて苦手なイメージを考えるなどきっかけを作っていくこと、中途半端にやらず何度も練習することが大切だと考えましょう。
まとめ
強迫観念が出てきてほしくないタイミングで出てくることで悩んでいる人は
・普段から強迫観念が浮かんでも平気になるように練習しておく
・ただ強迫観念が出てきて我慢するだけではなく、あえて不安なことに飛び込む「曝露」を練習する
自分の場合はどうしたらよいの?などやり方に自信がないときは認知行動療法の専門家に相談するようにしてください。
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