2020.03.16 | 縁起強迫
小児性愛、同性愛系など性的志向に関する強迫観念への対処法
こんにちは。鈴木(komayamaco)です。
「自分は小児性愛者になってしまったのでは」
「自分は同性愛者になってしまったのでは」
と、性的なことについて自分の意にそぐわない考えが出てきて、不安になるタイプの強迫症の人がいます。
なかなか相談にしにくい内容なので治療に行っていない人もいるかもしれません。
しかし、治療しないとどんどんひどくなっていきます。
今回は、自分の意としない性的なことが頭に浮かんで不安な強迫タイプの対処法について書いていきます。
自分がやっている悪循環をとらえて、改善への一歩としてください。
不安になるきっかけ
このタイプの不安になる代表的なきっかけは以下です。
・小さい子を見て「かわいい」と思った
・同性を見て「素敵だ」と思った
・不安になっている対象について性行為をしているイメージが出てきた
この考えが出てくることで「小児性愛者ではないか」「同性愛者ではないか」と考え始めます。
人は意識すると何でも気になることと結びつけるようになるんです。
同姓の友人の体に目がいく、異性とデートをしてもつまらないと「やっぱり自分は同性愛者だ」とか。
このような現象があるから強迫だ、というわけではありません。
ゲイの方など自然な感情で出ることもあります。
強迫の場合はそのような性的な方向性がないのに浮かんできて悩むのが特徴と言えるでしょう。
「異性が好きなのは当たり前」とか「こうでなければいけない」という考えが強い人ほど悩むかもしれません。
人は考えてはいけない、と思うものほど考えるものなので。
よくある強迫行為
強迫行為として代表的なものは以下の通りです。
・自分が「小性愛」「同性愛」など、そうではない証拠をネットで探す、またははっきりさせようとする
・友人、専門家に確認する
・対象となる人を避ける
・頭の中で「そんなことはない。大丈夫」と安心させる
自分が「小児性愛者」「同性愛者」かどうかをはっきりさせようとする行動をとろうとします。
これらの行為をしてもスッキリすることはありません。
むしろ、どんどん不安が強くなるんですよ。
だから強迫症なんです。
このような症状が強迫症ですよ、病院などで言われると
「自分の考えていることは強迫観念だから、そのようなこと(小児性愛や同性愛)はないですよね」
と、精神科医やカウンセラーに聞ききたくなるかもしれません。
これも強迫行為である可能性があります。
強迫行為をやめ、あえて不安なことをする
改善していくポイントは自分が小児性愛者、同性愛者かどうかをはっきりさせようとすることをやめることです。
この強迫は「自分の性的な志向についてはっきりさせたい病」みたいなイメージ。
白黒はっきりさせたい衝動への耐性をつけていきましょう。
そのために自分がどんな強迫行為をしているか、避けていることは何か?をリストアップしてみましょう。
リストアップしたら強迫行為についてはやらないようにします。
例えば性的なことについてネットで調べたり、誰かに確認したり、「自分はそうじゃなから大丈夫」と頭で考えたりすることは今すぐやめましょう。
頭の中でも自分の性的な志向をはっきりさせようとするのはやめて、モヤモヤしたままでいてください。
それと同時に避けていたことについて挑戦します。
例えば、子供を避けているのであれば、子供がいるような場所にいってみるとか。
何度も練習することで、不安な考えが出てきても白黒はっきりさせたくなるような衝動が減って流せるようになってきます。
「そんな危険なことをしていいのか?」と考えるかもしれません。
そもそも「自分は小児性愛者かも」というのは強迫観念です。
危険なことをするのではなく、危険ではないものを危険だと不安にさせている強迫観念にとらわれないようにするための練習です。
「こんなことしていたら、自分は本当にそのようになってしまいませんか?」と不安になるかもしれません。
これもはっきりさせようとすると強迫行為になる可能性があるので気をつけましょう。
対処の流れについて書きましたが、このタイプは頭の中でいろいろやっていることも多く、自分で対処するのが難しい人も多いので、できれば認知行動療法の専門家もとで指導を受けながらやる方がよいですよ。