2017.07.02 | 不完全恐怖
名前や曲が思い出せない病気?もしかしたら強迫かも
こんにちは。鈴木です。
人の顔、曲や映像など「あれなんて名前だっけ?」と思い出したくても思い出せない経験はありませんか?
あれってモヤモヤしますよね。
そういう経験は誰にでもあるでしょう。
しかし、人によっては思い出そうとしすぎて、生活に支障がきたすことがあります。
全く重要ではないことでも思い出すまで何も手につかなくなり、それが生活の中のあらゆるところでおこってしまうのです。
強迫と診断されている人の中に時々ある症状です。
今回は、名前などを思い出そうとして調べたり確認したりする症状への対処法について書いていきます。
なぜ思い出そうとしてしまうのか?悪循環を把握しよう
頭に他人の顔が浮かんだとしましょう。
名前が思い出せないとモヤモヤしますよね。
思い出せればスッキリします。
そうでなければ調べてスッキリさせようとするでしょう。
普通の人は気になる頻度はそれほど多くはないし、仮に思い出せなくてもなんとなく忘れてしまいます。
ところが強迫になると思い出すまで動けなくなったり、頭の中で気になるごとに名前を思い出さないと気がすまなくなったりしてきます。
いつでも思い出せるようにじっくり人の顔を見て覚えておこう、写真にとっていつでも思い出せるようしようとする人もいます。
気になるとネットで調べたり、他人に聞いたり。
「頭にこびりつきそうで嫌だ」という人もいます。
そんなことをしていくうちに疲れ果てていくのです。
思い出そうとするのがつらくなり人の顔を見ないようにするなどモヤモヤしそうな場面を避けるようになってきます。
避ければ避けるほどひどくなるのが強迫。
もっと人の顔を意識しだし、どんどん症状がひどくなっていきます。
人の顔の他に、名前、曲、映像、ナンバーなど、ありとあらゆることが強迫の対象となるのです。
ではどのように対処していけばよいのでしょうか?
対処① 強迫行為をやめる
このようなタイプの方は「思い出せないと悪いことが起こって不安」というより、「すっきり感」を求めてやっている人が多いです。
スッキリ感を求めてやっていることが強迫行為です。
例
・思い出そうとする
・調べる
・他人に確認を求める
・思い出せるように準備をしておく
強迫行為をするとスッキリしますが、長期的に見ると症状は悪化します。
麻薬と同じです。
スッキリ感を求めて、思い出したいことがある度にやらなくてはすまなくなるのです。
このため、これらの行為はやめることが必須となります。
おそらくやらないとモヤモヤするでしょう。
一度忘れてたとしても、後で思い出すかもしれません。
そうすると「一生、このモヤモヤは続くのではないか?」「頭にずっと張り付いているようで嫌だ」と思って、強迫行為をしたくなるものです。
そこを踏みとどまって、このいや~なモヤモヤ感に慣らしていきましょう。
「モヤモヤをじっと耐えて我慢する」というより、「モヤモヤが自然に収まるまで他に何かやってよう」ってイメージでモヤモヤを乗り切っていくのがコツです。
周囲に確認している人は確認をやめ、周囲の人も確認に応じてはいけません。
何度も練習していくうちに、気になってもやり過ごせるようになってきます。
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対処② 避けている場面に挑戦する
人の顔を見るなどすると「また思い出さなくてはいけなくなるかも」と考え、つらくなるので、見るのを避けようとすることがあります。
人前に行くと下を向く、目を閉じる、テレビを見ないようにするとか。
しつこいようですが、避ければ避けるほど悪化するのが強迫。
このため、避けずに不安なことに挑戦していくことが必要となります。
他人の顔を後で思い出すのがつらくて人を避けている人なら、あえて人の顔をたくさん見てみるとか。
その後、気になっても思い出そうとしてはいけません。
コツはちょっとだけ他人の顔を見て我慢するのではなく、連続して開き直れるくらいたくさん見ることです。
一見大変なようですが「ちょっと見て、気になったら我慢」とするより、やってみると良い経験を積める人が多いです。
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まとめ
人の顔、名前、イメージ、曲、映像など思い出さないとすっきりせず困っている人は次のことをやってきましょう。
・思い出そうとする行為をやめてモヤモヤにならしていく
・避けていたことに直面する。その時に開き直れるくらいたくさんやる。
自分はどのように治していけばよいかよくわからない!って人はカウンセリングへどうぞ。