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2種類の強迫行為を理解しよう!強迫の例とその対応

こんにちは。鈴木です。

 

「強迫行為」は強迫の人であれば絶対に知っておかなければならないコトバの一つです。

強迫観念が浮かんできたときに、安心やスッキリさせるためにやる行為で、手洗いや確認が代表的です。

 

強迫行為は多くの強迫の人が聞いたことがあるでしょう。

しかし、強迫の人と接していると意外と強迫行為を見逃していることが多いなぁという印象です。

強迫行為には「目に見える強迫行為」「目に見えない強迫行為」があります。

特に目に見えない強迫行為については見逃されがちです。

自分の強迫行為をわかっていないと、なかなか強迫はよくなりません。

 

そこで今回は基本に戻って「目に見える強迫行為」と「目に見えない強迫行為」の説明とその対応方法について説明します。

知っておくことで自分がどのようなことをやめていけばよいのかわかり、改善につながると思います。

 

 

 

 目に見える強迫行為

 

「目に見える強迫行為」はわかりやすいです。

手洗い、確認、同じ動作を繰り返す、やり直す、誰かに確認をする、不安を避ける行動をする、など。

目に見えますし、「やりすぎだなぁ」と意識もしやすいところ。

ただ家族を巻き込んでいる場合、本人の「大丈夫だよね」という目に見える強迫行為に「大丈夫だよ」と答えてしまうことがあり、強迫行為だとわかっていない人は多いです。

安心・すっきりさせるような行為は強迫行為である可能性が高いと考えましょう。

 

目に見える強迫行為をやめる時の注意点

 

強迫を改善するためには、当然強迫行為はしないでおくこととなります。

ここでよくある疑問に「フツーの人でもやっているのもやってはいけないなか」など、どこからどこまでが強迫行為で、やめるべきか?というところ。

ここは人によって違いますが、フツーの人がどうかではなく、自分が怖いとかスッキリしないで避けていると考えるならばその行為はしない、と考えるのがおススメ。

 

例えば日本人であればトイレの手洗いをするのがフツーと考える人が多いです。

しかし、不潔強迫を克服する時はトイレの後の手洗いをしないことも多々あります。

 

不安感やスッキリ感に慣らしていく練習と考え、フツーかどうかは脇に置いた方がよいでしょう。

 

また鍵の確認をやめるために、鍵がしまっているかわかるような電子機器を使うなど、一つの強迫行為をやめるために別の安心材料を使うのは意味がありません。

これをやっている人が結構多い!

鍵の確認減らせたから何が悪いの?と思うかもしれません。

なぜダメかというと、強迫行為を別の強迫行為にしているだけだからです。

よく強迫行為は麻薬にたとえられますが、覚せい剤をやめるために大麻をやっているようなもの。

 

強迫行為は減らせばよいというわけではありません。

安心しながら強迫行為を減らすことはやめましょう。

 

 

 目に見えない強迫行為

 

「目に見えない強迫行為」はわかりにくいところ。

目に見えない強迫行為はブログで何度も書いています。

しかし「ブログ読んでます!」って人でも、カウンセリングで聞くと「それも強迫行為なんですか!」となぜか言われることも多いです。

 

代表的なのは「○○だから大丈夫」と、安心できる理由を考えることです。

・不潔強迫の人が手洗いしたかどうか不安になった時、「これはきれいだから安心」「さっき手洗いはしたよな。大丈夫。よし!」と頭で考えて安心しようする。

・鍵の確認をしたかどうか不安な人が「さっき鍵をかけたよね」と記憶をたどる

・何か悪いことがおこるのでは?と不安な人が「何も起こらないから大丈夫」と言い聞かせる

・「普通の人でもやっていることだから大丈夫」と言い聞かせる

・悪いイメージが浮かんだら良いイメージを思い浮かべる

 

これは強迫の人が強迫行為をやめようとする時にかなりの人がやってしまうことです。

目に見える強迫行為はしなくても、「○○だから大丈夫」と考えてやっているようならなかなか改善しないでしょう。

仮に目に見える強迫行為を減らせたとしても、途中で改善はストップします。

 

対処法としては、「考えない」ことができるとよいのですが、人は「考えない」ことができないです。

このためあえて最悪のことを考えるのが一つの手。

・「汚れてないから大丈夫」→「もう汚れてしまった」

・鍵をしめたか記憶をたどる→「鍵は閉め忘れた」

・悪いことは起こらない→「悪いことは起こる」

・良いイメージを思い浮かべる→悪いイメージを思い浮かべる

 

悪い方向に考えることで不安に慣らす練習にもなるし、頭の中の強迫行為を邪魔できます。

 

 

スッキリ感を求めるような頭の中の強迫行為 

 

上記は「○○だから大丈夫」と安心させるものですが、そうでないものもあります。

安心感というより「よし!」とスッキリ感を頭の中で求めているパターンです。

・今日の服はこれでよいのか、変でないのか、コーディネートはどうか、など一通りスッキリするまで考えないと先に進めない

・自分の行動についてなぜそれをしたかを納得しないと次の行動にすすめない

・自分のルール通りに一通り考えないとダメ

・カウンセラーからアドバイスされると「きちんとアドバイス通りできているのか」と頭で確認

 

 

 頭の中のスッキリ感への対処法

 

このタイプは動きが止まっていることが多いです。

強迫行為中に話しかけられると、頭の中で完璧な強迫行為ができないのでやり直します。

 

改善方法の一つは、頭の中でスッキリさせないまま行動することです。

完璧ではない頭の状態で、日常の次の行動をしていきます。

服選びに時間がかかっているなら、完璧ではない服装でもよいのでどんどん着替えていくとか。

1人で難しい時は、誰かに声掛けをしてもらいながらだとやりやすいでしょう。

 

このタイプも「どこから強迫行為か」と考えはじめると、スッキリするまで考えようとしてしまい、結局強迫行為をしてしまうことがあります。

厳密に自分のやっていることが強迫行為かどうかを区別しようとすること自体が強迫行為となってしまうのです。

 

「自分は頭の中の強迫行為だけだ」と思っている人がいますが、よくよく聞くと目に見える強迫行為をしている人も多いです。

「コトバの意味は合っているか」と頭でずっと考えている人が、他人に確かめたりネットで調べたりするとか。

本当に強迫行為は頭の中だけなのか振り返ってみましょう。

 

 

強迫行為を我慢だけではうまくいかない

 

強迫行為をやめることは大切ですが、「強迫行為を我慢する」になっているとうまくいきません。

これも多くの強迫の人が陥ります。

あえて不安に挑戦する!って姿勢が大事なのです。

 

これについてはこちらの記事に書きましたので参考にしてください。

強迫行為を我慢するだけではダメ!調子に左右されない方法とは?

 

強迫観念の扱い方教えます 克服しやすくなりますよ

 

動画はこちら

 

 

 

 まとめ

 

強迫行為には「目に見える強迫行為」と「目に見えない強迫行為」があります。

これを理解して、強迫行為を妨害していかないと強迫はなかなかよくなりません。

自分ではよくわからないって人は行動療法の専門家に相談しながらやってください。

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