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強迫症の人は必須知識 「回避」とは?

こんにちは。鈴木(komayamaco)です。

強迫症の人は手洗いや確認など強迫行為をやってしまうと強迫症が悪化することはご存じの方が多いと思います。

もう一つ悪化させるものがあります。

「回避」と言われているものです。

強迫行為をやらなくても回避をしていると強迫症はなかなか改善しません。

それを知らない人もいるのではないでしょうか?

今回はこの「回避」について説明します。

強迫症の人にとっては必須の知識なので覚えておきましょう。

「回避」は強迫行為と同じくらいマズイ

「回避」というのは文字通り「避けること」です。

強迫症でいうと強迫観念が出てくる、または強迫行為をしてしまうきっかけを避けることを指します。

不潔強迫の場合

・ごみ箱に触らないようにする

・風呂に入った後に余計なものを触らないようにする

確認強迫の場合

・車で狭い道を通ると「誰か引いたのではないか」と不安だから狭い道を避ける

・外出するときの確認が苦痛だから、家族よりも早く外出して自分は確認しないですむようにする

縁起強迫・その他

・誰かが死ぬなど怖いニュースをみると頭の中で打消しを何度もしてしまうのでニュースをみるのをやめる

・楽しいことをしていると強迫観念が思い浮かぶから楽しいことはしない

強迫症の人なら何らかしら思い当たるところがあるのではありませんか?

回避はなぜダメなのか?

なぜ回避をすると悪化するのか?

それは不安は回避をすればするほど強迫症状は強くなる性質があるから。

例えば不潔強迫の人がごみ箱に触るのを避けていたら、ごみ箱の汚さにもっと敏感になってきませんか?

次第に触っていなくても「さっきごみ箱に触ったかも」となる人もいます。

それでもごみ箱を避けるだけなら生活に困らないからいいやと思うかもしれません。

しかし、強迫症がごみ箱だけでおさまるわけもなく、様々なところに広がってきます。

ごみ箱から、スイッチ、ドアノブ、現金など触れないものが増えてきます。

生活のあらゆるところを回避しなくてはならなくなるのです。

回避できなければ手洗いなど強迫行為してしまいます。

普段から避けているので怖さが強くなり手洗いもひどくなりがちです。

さらにそれを家族にも同様の回避と強迫行為を求めるようになります。

「巻き込み」というものです。

すると家族との関係も悪化し、ストレスもたまり、強迫症も悪化しやすくなります。

このように小さな回避をすることによってそこからウィルス感染のようにどんどん不安が広がり生活に支障をきたしていくのです。

確認強迫の人が狭い道路を車で運転することを避けていて確認しなくなったとしても強迫が治っているか?といえば違いますよね。

怖いニュースをみるのが苦手な縁起強迫の人はニュースを避けていて強迫行為をその点ではしなくなっても他のところで怖さと強迫行為は広がっているはずです。

苦手なものを避けて強迫行為をしないで済んだとしても解決にはなっておらず、むしろ不安は強くなり、避ける場所が増えて生活に支障が出やすくなってきます。

「これくらいはいいだろう」がワナ

「これを回避しても生活に支障はないだろう」と考えることもあるかもしれません。

少し強迫が良くなってきた人によくある思考パターンです。

「強迫さん」はその甘いところをついて不安を大きくさせるのです。

回避をしているというのはウィルスを残しているようなもの。

ウィルスが少なくなってきたけれど、残していればそこからまたウィルスは増えていくのです。

このため回避しているところを残している人は仮に症状が改善されても、また悪くなる可能性が極めて高いです。

じゃぁ、どうすればいいのか?

回避していれば悪化するのですから、回避しないようにするのが解決策となります。

苦手なものを回避せず、あえて不安なことにつっこむことを「曝露」と言います。

曝露をしていると強迫症が改善されます。

曝露について知らないよって方はこちらの記事

よく「曝露ってどうやるかわからない」って人いますが、自分が回避していることをやればよいのです。

回避していることに曝露する例としては

不潔強迫の場合

・ごみ箱に触るのが苦手ならごみ箱に触る

・入浴後に苦手なものを触る

確認強迫の場合

・狭い道を車で運転するのが苦手なら運転する

・家族の中で自分が最後に外出し、鍵など確認しないで外出

縁起強迫、その他

・怖いニュースを見るのが苦手ななら見る

・楽しいことをしている時に強迫観念が浮かんでもやめずにそのまま続ける

要するに「嫌なら逃げずに嫌なことをする」

これが強迫症を改善させていく鉄則です。

自分が回避しているところをリストアップしてみるとよいかもしれません。

強迫観念が浮かびやすいから避けている、強迫行為をするのがつらくて避けていることを思い出してみましょう。

リストアップした後、簡単なものから曝露していくとやりやすいでしょう。

もちろん一回やっただけではダメで何度も挑戦してください。

強迫行為をしないのと曝露はセット

多くの強迫の人が「手洗いしない」「確認しない」ばかりに意識がむいて、回避していることに直面しないでいて強迫が改善していないケースが多いです。

回避していることに直面していく「曝露」もきっちりやりましょう。

もちろん苦手なことに直面して手洗いや確認など強迫行為をしたのでは意味がありません。

曝露と強迫行為をしないことはセットでやってください。

「そんなこといわれても、嫌なことしたくないし、そういうことしないで良くなる方法ないかな」と思う人も多いでしょう。

それはしょうがないです。

嫌なことから逃げたいと思うのは当たり前。

しかし、強迫症は逃げれば逃げるほど強くなりあなたを苦しめます。

「回避」も強迫行為と同じように麻薬みたいなものです。

一時的な安心は得られますが、後々大きな苦痛となり代償を払うことになります。

強迫症を改善したければ苦手なものを回避しないで向き合うことは必須なのです。

まとめ

回避は強迫行為と同様に知っておかなくてはならない重要な知識の一つです。

回避は生活範囲を狭くして、症状を悪化させます。

自分が回避していることを把握して曝露につなげていくと強迫症が改善していきます。

簡単ではありませんが、少しずつ挑戦していきましょう。

どこが回避になってどう曝露すればよいかわからないという方、一人ではどうしてもうまくいかないって方はカウンセリングでご相談可能ですのでお申込みください。

動画はこちら

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