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包丁やハサミで誰かを傷つけてしまうかも?加害強迫の5つの症状とその対策

こんにちは。鈴木です。

 

日常生活に欠かせない包丁やハサミ。

それらを手にするたびに「誰かに危害をくわえたらどうしよう…」という強い不安に駆られ、使うこと自体を避けたくなることはありませんか?

こうした恐れが強くなると、料理や簡単な作業でさえも難しくなり、日常生活に支障をきたすことがあります。

 

包丁、ハサミ、針など鋭利なものが怖い「加害強迫」の一種です。

本記事では5つの代表的な強迫症状とその対処法について説明します。

実践することで鋭利なものへの恐怖が改善されていきます。

 

 

 

包丁・ハサミが怖い強迫症 代表的な5つの症状

 

①鋭利な道具を触ること自体が怖くなる

包丁やハサミを手にした時「ケガをさせてしまったらどうしよう」といった恐怖心が湧き上がり、触れるのを避けるようになります。

このため、料理や手作業が困難になり、生活の質が低下します。

 

②家の中での保管場所を気にする

例えば針が怖い人は、裁縫箱などをとりだしにくいような場所に保管することがあります。

使った後は針が全部あるか何度も確認して安心しようとします。

 

 

外出時に持ち物の確認を繰り返す

「刃物をうっかりカバンに入れたまま外に持ち出していないか」と気になり、カバンやポケットを何度も確認する行動がみられます。

確認行為が増えると外出に時間がかかり、最終的には外出自体が億劫になってしまうことも。

外出できたとしても誰かを傷つけてしまう不安で、人を避けるような行動をしがちとなります。

 

 

④無意識に危害を加えたのではないかと不安になる

自分が意識がないところで包丁を持ち出して何かしたのではないかと不安になることがあります。

記憶をたどったり、自分が何をしていたか常にメモをとったり、カメラで自分の行動を監視したりします。

 

⑤他人に確認する

「自分は包丁をもってないよね」「何もしてないよね」「針はしまってあるよね」と他人に確認しようとすることがあります。

周囲が「大丈夫だよ」と答えるので安心しますが、それでは不安になり何度も確認するようになります。

 

 

症状が悪化する理由

 

刃物を避けたり、確認したりすることは一時的な安心はありますが、長期的には不安が強くなり強迫症状は悪化します。

「避けたり確認しないと自分は危険な人間だ」と、どんどん思い込むようになるのです。

また鋭利なものを回避したり確認しても大丈夫という安心感は続きません。

確認が止めらず、生活範囲も限定されるようになってきます。

 

加害強迫が生じるのは「自分が包丁などで誰かを傷つけてしまう」という考えに対して「考えたということは危険が迫っている証拠だ!」と反応して確認や回避をしまっているためです。

この反応の仕方を変えることで症状改善につながります。

回避や確認しなくても何とかなる経験ができるから。

 

詳しくは後述しますが、不安なことをあえてチャレンジして確認など安心させることをしないことで、以下のことを学べます。

①不安な考えが出てくることは危険な証拠ではなく単に「考え」であること

②他人に危害を加えるか加えないかは理屈では白黒ハッキリさせらず、曖昧なままでも大丈夫なこと

③不安が出てきても日常生活を普通におくれること

 

チャレンジすると当然不安は上がりますが、不安な考えがあっても振り回されないようになります。

 

 

 

具体的な対策5つ

 

上記の5つの症状を例に具体的に説明します。

 

①鋭利なものを避けている場合の対応

包丁を使えなくなっているなら、あえて包丁を使ってみましょう。

包丁を使うことで本当に人を傷つけてしまうのか?自分の思考は本当なのか?確かめてみるとよいです。

いきなり料理をするのが怖ければ、まずは包丁をそばにおいてみたり、触ることから始めるのもよいでしょう。

この時、確認や「人は傷つけないから大丈夫」など頭で安心させることはせず、十分の時間をとり不安がマシになるまでやることが大事です。

時間とともに包丁への不安以外のことを考えられるようになっていればうまくいっています。

 

そこに慣れてきたら、包丁を使うような料理にチャレンジしてみましょう。

何度もやることで怖さが減ってきます。

 

 

②家の中で保管場所を気にする場合の対応

裁縫箱など怖いものをを取り出しにくい場所に置いているようなら、取り出しやすい場所にうつしましょう。

針が何本あるかを確認しているなら確認しないようにします。

難しいようなら、確認回数を減らす、もしくは確認するまでの時間を延ばしていくのも一つの手です。

 


③外出時に鋭利なものを持っていないか確認してしまう場合

外出前に刃物が入っていないか確認しているなら確認してはいけません。

頭の中で「何も入っていないから大丈夫」と安心させるのもやめましょう。

鋭利なものが入っているか入っていないか曖昧なままにしながら外出しましょう。

 

ただ、外出先でも人を避けたりやっぱり包丁を持ち出していないか不安なままのことが多いので、外出先でのチャンレジンが必要です。

 

本来であれば一番怖い包丁やナイフを実際に持ち出し「包丁持ち出したけれど何もおこらなかったよね」と学習する体験をしたいところですが、銃刀法違反になってしまう可能性があるで難しいところです。

 

包丁を研ぎに行く、包丁やハサミを買って帰るなど合法の範囲内でできなくはありませんが、練習回数がこなせないので不十分なりやすいかもしません。

 

そんな場合は、合法の範囲内で怖いものがあればそれを持ち歩いてみるのも手でしょう。

爪切りやエチケットバサミなどでも怖い人なら良いかもしれません。

もちろん怖くない人であれば効果はないのでご注意ください。

爪切りなどをもったまま人ごみなど避けていた場所に行く、何人もの人とすれ違うなど怖いと思っていることをやってみましょう。

たくさんやるのがポイントです。

極端な話ですが一人の人とすれ違っただけだと「その人を刺してしまったのでは」と不安になり、帰宅したあとも考え込みやすいです。

しかし、100人くらいとすれ違えば「さすがにそれはないか」と考えやすくなり後で楽です。

 


他にもイメージの曝露をやってみるのも手です。

包丁など怖いものを持ち出し何かをしてしまうなど自分が恐れていることをイメージする練習です。

包丁を持ち出したのではないか?という考えが浮かんでも怖くなくなってきます。

詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

 

イメージで強迫観念が軽くなる!?イメージを使った曝露を解説

 

 

 

 

 

④無意識に人に危害を加えたのではと不安な場合の対応

これに対しては③の対応で紹介したイメージによる曝露をやってみるとよいでしょう。

危害を加えていないか記憶をたどる、誰かに確認する、自分の行動記録をとっているならそれはやめるようにしましょう。

 

 

⑤他人に確認してしまう場合の対応

周囲に「人に危害を加えてないよね」と確認することは「巻き込み」といって強迫行為を悪化させるため、確認をしないでいることが必要となります。

 

可能であれば周囲にも確認してしまうことが悪化につながるため確認に応じないことを伝えておくとよいです。

いきなり全部の巻き込みを減らすのは難しいので「今回はこの巻き込みをしないでおこう」と目標を決めて実践するとよいです。

 

 

まとめ

 

以上、包丁で誰かを刺してしまうのではないかと不安な強迫症への対応について説明しました。

鋭利なものへの加害恐怖で悩むのは辛いことですが、不安を手放す練習を続けることで少しずつ自由を取り戻すことができます。

完璧な対処は難しくても、焦らずに日々の成功を積み重ねることで変化が訪れるものです。

この記事が一歩前にすすむためのきっかけになってもらえればと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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