2015.04.09 | 強迫性障害全般
認知行動療法をやったのに強迫がよくならないって思ったら
こんにちは。鈴木です。
強迫性障害には認知行動療法が有効であることは、知っている人が多いでしょう。
しかし、医療機関などで認知行動療法を受けて実行したけれど良くならなかった、軽減したけれどすぐに再発した、というお話も聞きます。
「私には認知行動療法は合わない」って思った方ははちょっと待った。
だいたい理由はあります。
2つのパターンにあてはまっていないかを考えてみましょう。
やり方は間違っていないのに、良くなっていないパターン
某有名クリックで行動療法をやったのに、良くなっていない人がはまっていることがあります。
話を聞いていくと、治療プログラムは非常に有効なやり方をしているんですね。
ただ、それを患者さんがやりきっていないことがあるのです。
例えば不潔強迫の治療中に隠れて手洗いをするなど、少し強迫行為をしてしまっている場合とか。
治療者に隠れて強迫行為をしても意味がありません。
症状は素直なもので、回避をした分は後で症状となって跳ね返ってきます。
その場では「以前より良くなった」と思えても、すぐにもとに戻るでしょう。
「これくらいはいいだろう」「これだけはやりたくない」は再発のもと。
指示されたことはきちんとやりましょう。
「怖くてそこまでできない」と思うのなら、それを治療者に伝え、どこから始めたらよいか相談してください。
治療者の言うことを聞いて、ズルもしていない、回避もしていないけれど、よくなっていないパターン
よくお医者さんやカウンセラーに「私も外から帰ってきたら手を洗うから、それくらいいいんじゃない」とか言われる時があります。
こんな感じの治療者にあたった場合、中途半端で終わってしまうことが多いです。
あと隠れた強迫に治療者が気づかずに、強迫に巻き込まれているパターン。
「私はきちんと言われたことをできているか」と何度も確認してくる患者さんに、丁寧に一つ一つ「大丈夫」と答えている場合とか。
治療者のやり方が少し甘いってことが実際のところあります。
また、やり方は間違っていなくてもすぐに結果が出ないことがあります。
良くなったり悪くなったりを繰り返しながら数ヶ月かけて良くなることが少なくありません。
このような場合は治療者を信頼して地道に練習していきましょう。
どのパターンなのかわからん!って思ったら
ただこういうのって、自分ではどのパターンで良くなっていないかわかりませんよね。
できればなぜよくならないのか、心配な点は担当の治療者と話し合いましょう。
どうしても話し合いにくい時は、私のところでセカンドオピニオン的な感じのご相談も受けてつけていますよ~。