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確認強迫から回復した人の道のりから考えてみること

こんにちは。鈴木です。

 

確認強迫がよくなった人のお話ができることになりましたのでご紹介。

 

外に出ると危険がいっぱいで大変

Aさんは、もともと自宅に鍵や水道、ガス、コンセントの確認が多い方でした。

だんだん外出するのに30分以上時間がかかるようになってきてしまいます。

また外出先で歩いていると「誰かをころばしてケガをさせてしまったのでは」と不安になり何度もふりかえってしまいます。

特に老人や子どもが怖くなってしまい、避けていました。

できるだけ人の少ない場所を歩き、駅ではホームに近寄らないようにしていました。

車の運転は「誰かを引いたのでは」と考え、何度も現場に戻り数時間自宅に帰れず、乗れなくなってしまいます。

家族に確認を求めてしまい、家族との関係は悪化。

精神科に通院して薬を飲むものの、あまり効いている気がせず途中でやめてしまいました。

自分なりに行動療法の本を読み、「カギの確認は1回だけ」「大丈夫」とやってもなかなかうまくいきません。

少しマシになったこともありましたが、もとにもどっていったそうです。

そこで行動療法を受けることにしたそうです。

 

こんな風にして治っていきました

Aさんは確認していいる時アタマの中で「大丈夫」と安心させようとしていました。

それを「子どもを転ばしてケガをさせてしまった」と思いながらショッピングセンターのおもちゃコーナーを歩いてもらったり、自宅のカギを確認せずに「カギがあいていて泥棒にはいられて大事なものが盗まれて・・・」と考えてもらい不安に慣れる練習をしていました。

駅のホームでは線路近くに並んでいる人の後ろを歩くことを練習。

車は「もう誰かをひいたしまった」と考えながらやってもらいました。

家族には「一切確認には応じない」を徹底してもらいました。

 

一番Aさんが抵抗をしめしたのは、自宅のカギ。

「普通の人でもやっているのに何で確認しちゃダメなのか。普通になりたいだけなのに」と。

そこは、自分なりに「一回だけ」ってやってうまくいかなかったことを思い出してもらい、練習してもらいました。

途中、なかなか勇気がでずにすすめなかったこともありましたが、半年くらいでほとんど日常生活に支障のない程度にまでなりました。

 

どこまで治療したいか?

Aさんのことは、確認強迫の人には参考になるかと。

頭の中で「カギをかけた」と安心させようとしたり、「常識だから」といって確認行為をしているとなかなか良くなりません。

多少良くなったとしても、良くなりきらなかったり、再発する可能性が高いです。

「行動療法やってもよくならかった」と言っている人のお話をうかがうと、だいたい中途半端というか甘いというか、そんなやり方になっていることが多いです。

最初のステップはちょっとずつで良いのですが、それ以降は別。

 

Aさんは、薬にも頼りたくないし、自由に生活したい気持ちが強かったのもあり、「フツーはやるもんでしょ」って確認もせずにがんばりました。

 

Aさんのように、やりきって自由な生活をするのも一つの人生。

もちろん、良くなりきらず、再発のリスクが高くても、そこまで怖い事したくない、ってのも一つの人生。

 

どこまで良くするかも自分次第。

あなたならどっち?

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