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「家族が不幸になってしまうのでは」って強迫タイプによくある質問

こんにちは。鈴木です。

 

「家族や大事な人に、何かあったらどうしよう」

 

様々な強迫で出てくる症状です。

不潔強迫なら「家族がウィルス感染したらどうしよう」と考えて周囲を綺麗にするかもしれません。
確認強迫なら「薬を間違って飲み込んだらどうしよう」と考えて確認をします。
縁起強迫なら「家族に不幸なことが起こったらどうしよう」と考えて、何か儀式をするでしょう。

 

実際の治療では、家族や大事な人が大変になってしまうかもしれない不安に慣れていく練習をします。
家族を汚す、危険だと思っているものにさらす、不幸になりそうなことを考える、など。

 

治療方法を説明するとよく聞かれることがあります。

家族を危険にさらして強迫を治すって、どうかなぁって思うんですけど

 

強迫性障害の人が集まるLINEのグループ(OCDサロン)でも話題になりました。 

行動療法で治す=家族に危険なことをする、危険な人物になること、になってしまうことがあります。。

強迫にコントロールされているのですが、そこにはなかなか気づけません。

さて、この問題をどう解消するかについて書いていきます。

 

「大事な人を危険な状態にする」は強迫のしわざ

 

おそらく手洗い、確認、儀式など強迫行為は家族や大事な人を守りたいと考えて始まったことでしょう。
強迫に影響されて「あれも危険」「もしものことがあったら」と生活のいたるところに広がっていきます。
家族のためにしていたことが、いつの間にか自分の不安を下げるための行為になっていませんか?
これは強迫のしわざです。

強迫は自分の弱いところをついてきます。
人は失うことにものにすごく苦痛を感じるんです。
家族を失うのが怖い人には対しては、そこに強迫はつけこんできます。

「何か家族にあるかもよ〜」

「大切な子どもに何かあってもいいの?」

「強迫行為をしなかったら一生後悔しまうよ〜」

 

行動療法なんてやろうもんなら
「そんな危険なこと大事な家族にやるなんて、ひどい人間なんだね」
「子どもを犠牲にしてまで、自分が楽になりたいんだ」
「怖いことが起こる可能性はゼロじゃないだよ。もし何かあったら責任とれるの?」
こんな感じの言葉を強迫はささやきます。

 

不安に挑戦すればその度に、強迫に逆らった罪悪感と後悔を与え続けます。
「そんな危険なことして!やってしまったね。親として失格だね」
「へ〜、子どもが死んでもいいなんて思ってるんだね」

 

で、「もしかして、時間が経って子どもが大きくなったら、丈夫になるし強迫が治るかもしれない」と、現状維持。
強迫のワナにはまります。
時間が経ったっていくらでも不安には結びつけますからね。

 

伝わってますか?
あなたが不安に思っていることはだいたい強迫の声のせい。
「不安に挑戦することは家族を危険にさらしている」ってのも強迫。
なかなか強迫に気づきませんよね。
魔法みたいなもんです。

 

治療をはじめるとどうしようか不安になるでしょう。

しかし、ここで覚えておいてほしいことがあります。

ここでの選択は、大事な人を危険にさらすかどうか、ではありません。

「危険にさらす」というのは強迫の言い分ですから。

強迫のいいなりのままの生活を送るのか、大事な人との関係を取り戻すかの選択なのです。

 

 

 

強迫の魔法から抜け出す方法

 

この強迫の魔法から抜け出すためには、まず不安の黒幕は「強迫さん」だって意識しましょう。

参考記事

小学生でもわかる強迫性障害の対処法

 

次に強迫さんが言っていることと逆をしていけば良いのです。

 

強迫が「汚いから手を洗え」といったら、汚いまま触る。

参考記事

手洗いがやめられない人へ 洗浄・不潔強迫の治し方

 

「何か危険なものがついているかもしれないから確認しろ」と言ったら、「ついてるね」と言って確認しない。

参考記事

人にケガをさせてしまったか不安 確認・加害強迫の治し方

 

「やり直さないと、不幸になるかもよ」と言ってきたら「確かに不幸になるね」といってやり直さず、不幸になりそうなことをどんどんやる。

参考記事

縁起強迫克服のコツ 不吉なことをどんどんやろう

 

最初は「やらなきゃよかった」と後悔するし、きついかもしれません。
それでもやり続けていけば必ず怖さは変わってきます。

 

強迫観念がきても「あ、きたのね」くらいで流せるようになるのです。

不安に挑戦しても「家族が死んでもいい」と思うひどい人間にはなりません。

 

 

 

 

強迫の人の体験談は説得力がある

 

まぁ、私が理屈であれこれ書くより不安に挑戦して少しずつよくなっている人の声が説得力があると思います。

LINEでのやりとりの生の文章です。
ご本人から自分の体験が役に立つのであれば、と掲載の許可が得られましたので、ご紹介します。

大切な人が自分のせいで死んでしまったらどうしよう、という加害恐怖が酷かった時に、怖いながらもその恐怖に飛び込んで、やり直しをしなかったりして、その強迫は今だいぶよくなっていますが、今でも死んでしまってもいいと思ってるわけでは決してないんですよね。

今もこれに関してはまだ曝露を続けていますが、浮かんでも流せるというか、「あぁまた強迫が来たか」みたいな感じで頭の中にふわーっとあるけどそのままいる、みたいな感じで。
そんな感じで、今苦しいこの傷つけたんじゃないか恐怖も、曝露をやり続ければ、観念が出た時のドッキーンという感じや汗がすごい出たり動悸がしたり胸がキューっと苦しくなったりしてるのが、こんな風に変わっていくのかなー?と思いました。

 

よくなるってどんな感じかなーって思っている人には参考になると思います。
不安に挑戦すれば、強迫から自由になれるんですよ。

あとは実行するか、しないかなんです。

 

 

 

 

大事な人との時間を取り戻しましょう

 

失いたくない不安がある人って、失うものがある人なんですよ。
失うものがない人はこんな強迫にはなりません。
とっても大切に思っているものがあるのなら、本当は幸せなことがいっぱいなはず。
強迫行為は大切な人を守っておらず、幸せの時間を奪っているのです。
今すぐ大切な人との時間を取り戻していきましょう。

 

私に相談して一緒に相談したいって人はこちらから申し込みください。

 

 

ご家族の方でお困りの場合はこちらを参考にしてください。

強迫性障害の家族対応 治療につなげるコミュニケーション法

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