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強迫行為をしなくても安心できるようになりたいって思っていると強迫が良くならないワケ

こんにちは。鈴木です。

 

よくある質問です。

 

治療したら何度も確認しなくても「鍵をかけた」って安心できるようになりますか?

 

実はこの発想が強迫のワナかもしれません。

良くなるってことは強迫行為をしなくても安心できるようになることではありません。

安心するかどうかの発想から抜け出すことなんです。

 

 

安心を求めれば強迫にとらわれる

 

安心を求めようとすれば、さらに不安になるのが強迫。

この質問って安心できるようになることを期待しているし、強迫にとらわれているんです。

「鍵をかけた感覚がわかるようになって安心したい」って。

安心を求めているのでもっと強迫にとわられます。

 

鍵がかかったかどうかの手の感覚や、「カチ」って音を必死で感じようとしていませんか?

確認中に誰かに話しかけられたり雑念が思い浮かぶとやりなおしていませんか?

 

安心の感覚を求めようとするともっと強迫行為をやりたくなるはずです。

決して安心することはない強迫のワナ。

 

「普通の人はどう安心しているの?」「以前の自分はどう安心してるんだろう」「1回だけ確認して安心しよう」

この発想がうまくいかないのもわかりますよね。

 

どうやったら安心できるか?から決別しましょう。

 

 

じゃぁ、良くなるってどんな感じなの?

 

治療を「確認しなくても何も起こらなかった」と頭で安心することだと思っている人がいます。それは間違いです。

「次はどうかわからない」と不安になります。

不安に慣らす練習が認知行動療法です。

 

鍵をかけたかどうかなんて「どーでもよいこと」ってなるといいですね。

不安があってもほっとけるようになるのが改善につながります。

 

決して鍵をかけた感覚があって安心!を目指してはいけません。

そもそも強迫になる以前は鍵をかけたかどうかいちいち安心していなかったハズ。

意識するようになったからこだわるのです。

 

じゃぁ、良くなる感覚ってどんな感じなのさ!って疑問がでてくるかもしれません。

良くなってきたら感覚がどうかどうかそんなものについてイチイチ考えないようになってます。

 

「鍵をかけたかどうかどーでもよいことじゃない!万が一何かあったらどうするんですか!」

って思ったらこちらをお読みください。
確認しなかった後、本当に何かあったらどうするの?

 

 

今回のまとめ

 

どうやったら安心できるか?

まずこの発想が悪循環になりやすいのです。

安心を求めるのが強迫だから。

良くなるってことは安心かどうかにこだわらなくなること。

そのためには一時的な安心を求めず、不安に慣れていきましょう。

私はこうして強迫性障害が良くなった!本人インタビュー

こんにちは。鈴木です。

 

本当に強迫性障害は良くなるの?

どんな風にして良くなっていくんだろう?

良くなったらどう思うんだろう?

 

こんな疑問には、やはり良くなっているご本人から聞いたほうが説得力ありますよね。

良くなっていった方にインタビューしてみました。

まだ治療の途中ですが、ご本人からの了承が得られましたのでご紹介します。

 

帰宅するのに確認で何時間も帰れなかった日々

Cさんは、数年前から車に乗っていると「誰かにぶつかったのでは」と考えて、現場に戻るようになっていきました。何度戻っても安心できず帰宅するのに何時間とかかっていました。

車で戻ると不安になるため歩いて確認しにいくように。そのうち歩いていっても「自分が邪魔をして車が事故にあっているのでは」と、確認するように。

帰宅すると車のへこみを確認。そして事故があったかどうかネットや新聞で確認。

道を歩いていても「誰かを突き飛ばしたのでは」と階段やエスカレーター、駅のホームなどを確認。特にお年寄りや子どもとすれ違うと不安で仕方なかったそうです。

自宅ではコンセント、水道、鍵の確認で外出に時間がかかっていました。

 

カウンセリングの経過

カウンセリングでは、基本的には頭の中では最悪のストーリーを考えながらその場を立ち去ることをしていました。

「誰かにぶつかったのでは」と不安になったら「ぶつかった」と考えてその場を立ちる練習。

道を歩くときは、人にぶつかるかもしれない不安になれるために大きく手をふって歩く、駅のホームを歩く、人混みを振り返らず歩くことをします。

少しずつやれるようになってきましたが「なかなか良くなっていない気がする」と自分ができているところを意識しにくい様子でした。

時々、強迫がぶり返すこともありましたが、車を運転しても戻らなくなり、道を歩いても戻ることは大分少なくなりました。

まだ戻ってしまったり、車のへこみをチェックしたりすることはあるものの、8ヵ月後には好きなことをやれるようになっています。

 

行動療法をやった感想

本人にインタビューしてみました。

どうして行動療法やろうかと思ったのですか?

 

Cさん:相談するまで5年くらいかかっていて。ホームページとかみて・・・素人なもので具体的なところがわからなくて。一人でやってちゃダメだこりゃと思って。

 あとクリニックとかは多いじゃないですか。遠くにはあったけれど電話でやっていただけたのは助かった。

最初自分でやろうとして、確認してしまった日に×つけたりしていた。そしたら×ばっかりに(笑)

 

 

治療はきつかったですか?

 

Cさん:思ったほどでもないですね。車でぐるぐるしたり、歩いて戻ったりしたことがなくなったんで楽です。

もうちょっとやらなくちゃいけないんだろうけど。避けることがなくなってきたかも。

 

 

 

以前はどんな感じだったのですか?

 

Cさん:車が不安になると確認するために昔はタクシーのって確認してなにやってたんだろうって。ガスとか水回りにいると動けなくなってたんで。見てダメなのに「ちゃんとしまってるかなぁ」ってみていました。今は何でそんなことをしていたがわからなくなってきました。

 

 

行動療法やってよかったなぁと思ったところは?

 

Cさん:(確認が)面倒くさいなぁって思えたのがうれしいんです。確認したいときはあるんでけど、ほかのこと次の瞬間考えだして、ちょっとすると(確認衝動が)なくなってきている。

あと落ち込まなくなりました。確認やったあと落ち込んだんですけど、カウンセリングでアドバイスされたように「こんなことあるよ」って思うことをしてみたら「気にしないって」思うようになりました。

 

 

コツコツやってきましたもんね。

 

Cさん:ちょっと足らないようなきがしますけどね。完璧じゃないけれど楽にはなりました。母親にも「いい感じになってきたね」って。

 

 

強迫性障害は良くなります!

Cさんは、ちょっと確認が残っています。もうちょっと練習が必要ですが、治療を始めた頃と比べると全然違うことをご本人も自覚しているようです。

行動療法について「思ったよりつらくなかった」と言っていますが、勇気が出なくてできないことなどもありましたので、大変なこともあったかと。

それでもコツコツやっていったので良くなってきました。

 

これから治療しようとしている人、治療中で頑張っている人も、コツコツやっていってくださいね。

 

こちらも良くなった人の感想です。洗浄・不潔強迫の方です。参考にしてください。

強迫が良くなった人に治療の感想を聞いてみました

 

行動療法受けたい!って思った方はこちらから

 

確認しなかった後、本当に何かあったらどうするの?

こんにちは。鈴木です。

 

確認強迫の方からよくある質問です。

不潔強迫や縁起強迫の人も参考になるかと。

確認(強迫行為)しないで本当に何かあったらどうするんですか?その対処法を教えて下さい。そうじゃないと不安です。

 

 

何かあった時の対策を考えてるつもりが確認になってませんか?

 

鍵を確認しなくてもし本当に泥棒に入られたらどうするのか?
書類を確認しないで本当に大事なところを見逃していたらどうするのか?

 

本当にそうなったらどうするのか?をきっちりしてから挑戦しよう!ではダメなんですよ。

この質問自体が安心感を求めて確認しようとしている可能性があります。

この裏には「何かあっても100%大丈夫だって保証してください。そうじゃないと不安で挑戦できません」ってメッセージがあるっぽいです。

 

「万が一」を恐れて100%保証を求めているのが強迫。

理屈の上では「起こらない」ってことを証明なんかできないのです。

考えても「じゃぁ、この場合は?」などいくらでも不安なんか出てきます。

永遠に安心できることはありません。

 

ってことは、ずっと強迫に挑戦できないか、やれたとしても逃げながらの挑戦となります。

「本当に何かあったら困るから○○回は確認しよう」「フツーの人でもこれくらいはするから」とか。

このやり方は逃げながらの挑戦なので中途半端にしかよくならず、調子によって左右される生活となります。

多くの人が陥りやすいところです。

 

 

黄色信号は突っ込め!

結局、何かあったらその時考えるしかないんですよ。「そんな風に考えられない」って思いますよね。

ではどうすればよいか。

よくある誤解があって、確認強迫の練習ってのは「確認しなくても何も起こらないってことがわかる」ということではありません。

何かあるかもしれないし、ないかもしれないことを受け入れていくことが練習となります。

心の黄色信号は突っ込んでいきましょう。

ぶつかった時はその時考えるって恐怖ですよね。

その恐怖に慣れていくことで「何かあったらそのときに考えよう」に変わっていけるのです。

不潔強迫とか縁起強迫の人も一緒ですよー。

 

カウンセリング予約はこちら

確認強迫から回復した人の道のりから考えてみること

こんにちは。鈴木です。

 

確認強迫がよくなった人のお話ができることになりましたのでご紹介。

 

外に出ると危険がいっぱいで大変

Aさんは、もともと自宅に鍵や水道、ガス、コンセントの確認が多い方でした。

だんだん外出するのに30分以上時間がかかるようになってきてしまいます。

また外出先で歩いていると「誰かをころばしてケガをさせてしまったのでは」と不安になり何度もふりかえってしまいます。

特に老人や子どもが怖くなってしまい、避けていました。

できるだけ人の少ない場所を歩き、駅ではホームに近寄らないようにしていました。

車の運転は「誰かを引いたのでは」と考え、何度も現場に戻り数時間自宅に帰れず、乗れなくなってしまいます。

家族に確認を求めてしまい、家族との関係は悪化。

精神科に通院して薬を飲むものの、あまり効いている気がせず途中でやめてしまいました。

自分なりに行動療法の本を読み、「カギの確認は1回だけ」「大丈夫」とやってもなかなかうまくいきません。

少しマシになったこともありましたが、もとにもどっていったそうです。

そこで行動療法を受けることにしたそうです。

 

こんな風にして治っていきました

Aさんは確認していいる時アタマの中で「大丈夫」と安心させようとしていました。

それを「子どもを転ばしてケガをさせてしまった」と思いながらショッピングセンターのおもちゃコーナーを歩いてもらったり、自宅のカギを確認せずに「カギがあいていて泥棒にはいられて大事なものが盗まれて・・・」と考えてもらい不安に慣れる練習をしていました。

駅のホームでは線路近くに並んでいる人の後ろを歩くことを練習。

車は「もう誰かをひいたしまった」と考えながらやってもらいました。

家族には「一切確認には応じない」を徹底してもらいました。

 

一番Aさんが抵抗をしめしたのは、自宅のカギ。

「普通の人でもやっているのに何で確認しちゃダメなのか。普通になりたいだけなのに」と。

そこは、自分なりに「一回だけ」ってやってうまくいかなかったことを思い出してもらい、練習してもらいました。

途中、なかなか勇気がでずにすすめなかったこともありましたが、半年くらいでほとんど日常生活に支障のない程度にまでなりました。

 

どこまで治療したいか?

Aさんのことは、確認強迫の人には参考になるかと。

頭の中で「カギをかけた」と安心させようとしたり、「常識だから」といって確認行為をしているとなかなか良くなりません。

多少良くなったとしても、良くなりきらなかったり、再発する可能性が高いです。

「行動療法やってもよくならかった」と言っている人のお話をうかがうと、だいたい中途半端というか甘いというか、そんなやり方になっていることが多いです。

最初のステップはちょっとずつで良いのですが、それ以降は別。

 

Aさんは、薬にも頼りたくないし、自由に生活したい気持ちが強かったのもあり、「フツーはやるもんでしょ」って確認もせずにがんばりました。

 

Aさんのように、やりきって自由な生活をするのも一つの人生。

もちろん、良くなりきらず、再発のリスクが高くても、そこまで怖い事したくない、ってのも一つの人生。

 

どこまで良くするかも自分次第。

あなたならどっち?

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